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腕時計特集

阿部泰治のパテック論 ~第55回~ パテックフィリップ新作発表

2021年4月18日更新

みなさん、こんにちは。

本日はつい先日発表があったばかりの【パテックフィリップ】の新作モデルについて、お話をしたいと思います。

今年の新作モデルは【パテックフィリップ】が初めて参加する「Watches & Wonders Geneva(旧SIHH) 2021」 で発表されました。発表前に噂やリーク画像なども多数流出しておりましたが、その中で一番話題であったモデルは、やはり「ノーチラス」ですね。

今まで長きに渡って「ノーチラス」人気を牽引してきた、SS(ステンレススチール)仕様の3針デイト付きモデル「Ref.5711/1A-010」の生産終了の噂が、瞬く間に広まったのが今年1月の話でした。国内の時計店で在庫されていた時計があっという間に市場から消え、海外の市場相場も信じられないレベルで急上昇しました。

噂の中で伝えられていたのが、SS(ステンレススチール)素材で一番人気のシンプルな「ノーチラス」「Ref.5711/1A-010」の製造が終了となり、従来の40mmケースから41mmにサイズアップされ、Titanium(チタン)素材で文字盤がブルー、Platinum(プラチナ)素材で文字盤がブラックが発売されるのではないか?というものでした。

その後、最後にSS(ステンレススチール)素材で何かしらの「ノーチラス」を【パテックフィリップ】が発表するのでは、、、!?

そんな話が浮上し、リークなのか、そのような文字盤で出たら嬉しいという願望だったのか、グリーン文字盤の「ノーチラス」の画像が世に出回りました。

さて、結果その予想はどうなったのか、、、?

前置きが長くなりましたが、簡潔に「ノーチラス」新作3モデルについて、お話をしていきます。

Ref.5711/1A-014 「ノーチラス」 SS オリーブグリーン・ソレイユ文字盤

どん!!!

大方の予想通り。1番人気のSS(ステンレススチール)素材でオリーブグリーン文字盤仕様で登場しましたRef.5711/1A-014。

とても綺麗で発色の良いオリーブグリーン文字盤であるのは、画像を見ても間違いなさそうですね。文字盤以外の仕様につきましては、正直変わらず、、、

2019年から搭載されている自動巻ムーブメント「Cal.26-330 S C」や、サイズも含めたケースの変更は特段無さそうです。

あくまで予想ではありますが、おそらく今年のみの限られた数(ワンショット)での製造および販売である可能性が高く、正規代理店での購入はもちろんのこと、二時流通でも入手するのが困難であると予測されます。

Ref.5711/1300A-001 「ノーチラス」 SS オリーブグリーン・ソレイユ文字盤 バゲットカット・ダイヤモンド ベゼル

自分としての衝撃が一番大きかったのは、はっきり言ってこのモデルです。「ノーチラス」でダイヤモンドのベゼルを持ち合わせたモデルは、今までも幾つかありました。

ん?

では何が衝撃なのか、、、!?

はい。既に勘の良い方はお気付きかもしれませんが、これまで【パテックフィリップ】の紳士向けのダイヤ仕様は、実は”無垢モデル”にしか存在していなかったのです。

SS素材(ステンレススチール)モデルで、ダイヤモンドベゼル、ましてやバゲットカット・ダイヤモンドベゼルを持ち合わせたものは存在していなかったという事です。

SS素材のダイヤ仕様は初登場ということですね。

そして今回、それが「ノーチラス」ときたら、、、

買えない自分が言うのもですが、極めて入荷する本数が少ないのは容易に想像がつきます(笑)私の断然のイチ推しモデルはこちらであり、手にとって実物を是非とも見たい1本です。

Ref.5990/1R-001 「ノーチラス」トラベルタイム・クロノグラフ 18KRG

最後にご紹介するのは、これまでSS(ステンレススチール)素材のみで製造されていた「ノーチラス」トラベルタイム・クロノグラフに、新たに18KRG(ローズゴールド)素材で、とても綺麗なブルー・ソレイユ文字盤を備えたモデルです。

またまた私個人の意見ではありますが、SS(ステンレススチール)素材の「Ref.5990/1A-001」は、確かにクールでかっこいいのですが、どこか無機質な感じを抱いてしまいます。

その点こちらの18KRG(ローズゴールド)素材の新作モデルは、ケースの色味の温かさに加え、光沢感のあるブルーの文字盤がとてもキレイに映えていて、同じモデルでありながら、全く違ったモデルの印象さえ覚えます。

国内での正規販売価格は12,232,000円(税込)と、決して安い買い物ではない、むしろ高い買い物ですが、それ以上の価値がある時計であると思います。

こちらも、早く実物を見てみたいと思える1本です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今年度で生産が終了となるモデルもあると思いますが、そちらにつきましては、またはっきりと把握した時に、何かしらの形でお伝えしたいと思います。

昨今、「ノーチラス」・「アクアノート」人気は非常に高まっており、信じられないほど市場相場は高騰を続けております。そのため、販売価格の設定も非常に難しいところとなっております。

ただし、もともとの生産数が極めて少ない【パテックフィリップ】の時計は、そこまで大きく相場が下がる事は少ないのかな?とも感じます。

買い時が難しいタイミングと思われる方が多いかとは思いますが、気に入ったモデルと出会えた時が本当の『買い時』かもしれませんね。

また、最近は【パテックフィリップ】のお取引が非常に増えてきました。

お持ちの【パテックフィリップ】の時計をご売却検討の方はもちろん。ご購入の相談、はたまたお修理のアドバイスなどでも、是非お気軽にコミット銀座までご相談ください。

では、また!

この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。
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