デイトナの中で最も安い相場となっているのが、この16523です。
ちなみに、コンビの世代間における価格序列はSSとは異なります。例えばSSの場合、116520よりも16520のほうが高い相場であるわけですが、不思議とコンビは116523よりも16523のほうが安い傾向です。
デイトナの価格序列において、コンビが最も安価という傾向があるため、「現行の1つ前世代よりも安価」という16523は、必然的に「最も安いデイトナ」というポジションとなっているわけです。
また、16523は、「デイトナの中で最も安価」というだけでなく、相場があまり目立って変動しないという印象もあります。
実際、2017年において16520が派手な動きを見せていた際、この16523はそれを無視するかのように動かなかったわけです。
16520は、2017年9月において、“200万円以上”という水準に到達していましたが、その際の16523水準は100万円程度といった状況。この頃、「デイトナは全体的に高くなった」という印象があったわけですが、16523は2016年水準とあまり変わりませんでした。
ただ、その後も16523は「ずっと変わらない」というわけではなく、2017年11月頃から徐々に上昇という様子へ変化しています。
とはいうものの、その上昇額は16520と比べて地味。また、「2017年11月ごろまで動かなかった」という印象が強かったということもあり、「16523はデイトナなのにあまり値動きしない」という感覚があったといえます。
しかしながら、そんな16523、現在なかなか動いている様子があるのです。
近頃といえば、16520などデイトナの値動きが活発になっている印象があるわけですが、今回は16523もしっかりとした値動きを見せています。
ではどうなったかというと、今年1月時点で155万円というボトム価格だったのが、5月現在では約181万円という状況に変化。(シャンパン文字盤)
つまり4ヶ月という短期間で26万円ほどの上昇を見せたということになるわけですが、このような変動は16523としては「凄い変動」といえるかと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年1月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ シャンパン文字盤 16523 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥1,550,000 | ¥1,816,600 | 266,600 | 117.20% |
16523には、いくつかの文字盤色がありますが、今回取り上げたのはシャンパン文字盤です。
このシャンパン文字盤は2017年までは、「16523で最も安価」といったポジションに位置していましたが、2018年頃からはそういった状況ではなくなっています。
特に2019年春頃には、「他の文字盤よりも高い」という状況となっていたわけですが、16528も同様な様子だったことから、「シャンパン文字盤が評価されている」と感じられました。
実際、このシャンパン文字盤のなんともいえないクラシカルな印象は魅力的だといえますし、116523にはこのカラーリングはありません。
ですから、シャンパン文字盤の評価が高まったということは理解できる現象なのですが、その後シャンパン文字盤は再び「16523全体のボトム価格」といった位置に戻ってしまいます。
そして、2021年現在では再度「白文字盤、黒文字盤よりも高い」という状況に戻ったわけで、評価されている状態だといえます。
ちなみに、現在の16523白文字盤のボトム価格は約177万円ですが、2020年10月時点では約165万円でした。
ですから、16523は、やはり以前よりも高くなったといえるかと思います。