GMTマスター2といえば、「デイトナを除くと最も相場が高いロレックス」という印象がありましたが、実はそういった現象は2019年までのことだったといえます。
もちろん、2019年以降といった時期において、GMTマスター2の人気が低下したというわけではないのですが、「他を圧倒している」という状況でなくなったのです。
例えば、2019年までの時代では、「116710BLNRよりも緑サブのほうが安かった」わけですが、現在ではそうではありません。
また、2019年まで5桁世代、つまり16710の値動きも活発だった印象でしたが、最近まで長期に渡って動いていないという傾向があったといえます。16710は最近、ようやく動き始めたものの、それまで2年もの間動いていないという様子がありました。
そして、GMTマスター2が「他を圧倒している」という状況でなくなったということは、この6桁コンビモデル、116713LNを見ても感じます。
この116713LNは、2019年8月に約143万円という水準に達していたわけですが、同年12月には約129万円に下落。それからというものの、あまり目立った値動きをしていませんでした。
2019年上半期といえば、多くの人気モデルにとって、過去最高値を記録した時期だといえますが、それと同様116713LNもこの時期の『140万円台』というボトム価格が最も高かったわけで、それを長らく超えることがありませんでした。
この値下がりは、2019年夏からの断続的な下落トレンドの影響だといえますが、そういった下落は2020年夏頃までに収束。それ以降は、「回復⇒上昇」となっているモデルが多くあります。
それに対してこの116713LNは、「回復⇒上昇」がかなり遅かったといえるでしょう。
現在、116713LNは約152万円という水準なのですが、これは2019年12月の約129万円に対して『約22万円の上昇』という様子。
これまで見た、最も高い時期が2019年8月の約143万円であるため、それと比べて『9万円高』といえる状況だといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年12月 の安値 |
2021年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 116713LN |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥1,298,000 | ¥1,521,800 | 223,800 | 117.24% |
さて、このようにようやく「回復⇒上昇」となった116713LNですが、この150万円台という現在水準を同世代のサブマリーナと比べたならば、逆転されたという印象になります。
同世代のコンビサブマリーナといえば、116613LNとLBがありますが、2019年8月においては、116613LBとの比較でも、この116613LNのほうが高かったわけです。
しかし、現在では116613LBが160万円台である一方、116613LNは150万円台。やはり、116710BLNRと緑サブの関係同様、「サブマリーナのほうが高い」という様子となっているのです。