5桁デイトナの革ベルトモデルといえば、特殊な存在という役割が与えられていたといえます。
ちょっと前でいう、116515LNのような感じだといえ、他のデイトナとは明らかに異なる要素が採用されていました。
例えば、ベゼルのタキメーターには、いち早く近代的なデザインが採用。5桁が現行だった時代は、特に「変わったデザイン」というように感じたかと思います。
また、デイトナの文字盤にはバーインデックスが採用されることが多いといえ、特にそういった傾向はエルプリ時代に強かったといえます。
そんな時代において、この16518にはアラビアインデックスが採用されていたわけですから、なにかと目立っていたわけです。
2004年にWGブレスレットが出た後は、革ベルトのデイトナの存在感が弱まった印象がありますが、エルプリ世代の16518、16519は「革ベルトにしかない特徴」を備えることによって、その個性を印象づけていたとえいます。
そんな16518ですが、どういった相場かというと、リーマンショック以降は16520と同じかやや高いということが多くなりました。
リーマン前までは、“K18デイトナ=高級”というイメージもあって、16520よりも高い価格帯に位置していた16528ですが、リーマンショック後に90万円程度にまで下落。その際、16520黒文字盤は88万円程度だったため、「同じかやや高い」というのが16528の中古相場だったといえます。
さて、最近といえば、K18腕時計の目立った上昇という現象が「第二の盛り上がり」といった様子が見られますが、そんなK18に該当するこの16518はどういったことになっているのでしょう。
今回目立って値動きしていると感じられるのは、K18の中でもイエローゴールドやローズゴールドでありますが、この16518はまさにイエローゴールドであるわけで、再び16520よりもそれなりに高いという様子になっていても不思議ではありません。
では16518の現在水準はどうなのかというと、308万円というボトム価格。約1年前の水準が約233万円だったわけですから、この1年程度といった期間で74万円もの値上がりとなったということになります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年7月 の安値 |
2021年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 白文字盤 16518 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥2,332,000 | ¥3,080,000 | 748,000 | 132.08% |
ですから16518は、ついに300万円台となっている様子であるわけですが、実は16520との差という観点では、勝ってはいない状況です。
先日お伝えしたように、16520は現在約322万円というボトム価格。それに対して、この16518は308万円ですから、10万円以上安価という状況であるのです。
K18腕時計が目立って上昇ということに対して、『革ベルトの腕時計』は決して例外ではありません。
実際、同じデイトナでも116518などは、すでに400万円近い水準になっているわけで、現在の16518は「穴場」といえる存在感だといえます。
そういった意味では、この16518は今、なかなか検討したい1本だと思います。