グラデーションの青文字盤+WGという内容のアクアノートは、デビュー当時、インパクトのある配色だったため、注目度がかなり高い傾向でした。
ただ、こういった“異例な配色”は、このモデルが出てから、他にも登場するという経緯があるため、今では5168G-001はかつてほど目立っていないともいえます。
そのようなことがあってか、今年5月時点で5168G-001は、5164A-001よりも安い価格帯に位置していました。
5164A-001といえば、アクアノートの中で最も人気というキャラクター性を持つ存在。2017年において、アクアノートは全体的に目立った値動きをしていませんでしたが、その頃から上昇傾向だったのが5164A-001だったわけです。
いくら、5164A-001が人気とはいえ、この5168G-001を抜かすというのは前代未聞ともいえました。
もちろん、5月時点で5168G-001は値動きしていなかったわけではありませんが、その時点では過去と比べると「弱い」という側面があったのです。
そんな5168G-001ですが、5月から3ヶ月が経過した8月の今、5164A-001との価格序列を補正するかのように、上昇している様子があります。
5168G-001は、5月時点で約836万円というボトム価格でしたが、8月現在では968万円に上昇。ですから、「3ヶ月で約131万円もの値上がり」ということになるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年5月 の安値 |
2021年8月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
アクアノート 5168G-001 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥8,362,000 | ¥9,680,000 | 1,318,000 | 115.76% |
今年に入ってから、アクアノートは全体的に高くなっている印象がありますが、5月時点での5168G-001の評価は、相対的には高くないという傾向がありました。
そんな5168G-001が、今では1000万円近い水準に変化しているわけですが、これは、まさにかつての「青文字盤+WG」に対する評価を取り戻したという感覚です。
ちなみに、同じ第2世代のK18モデル、5167R-001は、現在どういった水準かというと848万円という状況。この5168G-001よりも100万円以上安価となっているわけですが、これは2017年頃の序列に近い様子だといえるかと思います。
なお、アクアノートの相場序列では、「RGよりもWGのほうが高い」という傾向があります。
他のモデルの場合、RG>YG>WGという序列が目立ちますが、なぜアクアノートの場合、「WGが最も高い」のかというと、WGに対する「特別感」があるからです。
アクアノートのK18は第1世代がYG、第2世代がRGというように決まった傾向があり、従来WGは存在しませんでした。
そういった状況の中、2017年に突然「グラデーションの青文字盤」として出たWGが、この5168G-001だったわけで、それ以降「WGのアクアノートは特別」というイメージがあるわけです。