エクスプローラー1016といえば、90年代後半といった時代に憧れの的といった存在感でしたが、ここ数年の様子を見ると、かつてほどのパワーが感じられない状況が続いていたといえます。
もちろん、1016は全く値動きしていないというわけではありませんでしたが、今年、2021年2月水準をもってしても、2018年8月並という状況だったのです。
2018年8月といえば、2017年に引き続き“高かった”という時期でありますが、その後、さらに値上がりしたという腕時計が多いため、今では2018年水準とは大きく異なる相場というモデルは多いわけです。
そういった中、この1016は、今年3月の段階で『値下がり⇒回復』という状況でも、2018年並という水準だったのです。
ちなみに、1016には様々な条件があり、それによって評価が異なる傾向がありますが、「日本ロレックス明細書付きの最安値」という観点で見ることによって、相場がつかめるといえます。
そして、そういった条件で見た場合、1016は相場があまり変わらない(もしくは高くならない)という状況が続いていたということになります。
しかし今、1016はそういった状況から脱却した模様。現在、日本ロレックス明細書付きのボトム価格は、178万円という水準に達している様子。これは、今年2月水準と比べて約27万円の上昇であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年2月 の安値 |
2021年9月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー (日本ロレックス明細書) 1016 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,503,000 | ¥1,780,000 | 277,000 | 118.43% |
今回の値動きによって、1016は170万円台という価格帯に達したわけですが、これは2000年前後という時代の1016への評価を考慮すると、「ようやくそれらしい感じになりつつある」という感想になります。
この1016に限らず、4桁世代は、2000年前後といった時代とは異なり、「一番人気」といったキャラクターではなくなっているといえますが、それでも、これまでの評価は「ちょっと低い」と感じられたといえます。
もちろん、4桁には、条件によって評価がかなり異なるなど、難しい要素があるため、多くの人にとって手が出しづらいという部分もありますが、それを持ってしても4桁は魅力的。
ですから、今後、もっと手が出しやすい文脈が形成されたならば、4桁世代はそれなりに評価されても不思議でないと思います。