雲上時計とはパテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンのことを指す。『三雲時計』『三雲ブランド』『世界三大腕時計』などとも呼ばれる。この呼び名は90年代後半から始まったロレックスブーム以前から存在する。それまで高級腕時計に関心がなかった多くの人を腕時計の世界に取り込んだのは90年代後半のロレックスブームによる功績が大きく、それ以降は様々な愛称や名称が生まれた。しかし、この『雲上時計』という言葉はそれ以前から存在し、腕時計ファンのみならず富裕層に知られた言葉である。
これらブランドはマニュファクチュールであるのはもちろんのこと、永久カレンダー・ミニッツリピーター・トゥールビヨンという高価な複雑時計をすべてラインナップしている。また、シンプルな2針の手巻きモデルでもムーブメントの作りこみや美しさに定評があり高価で取引されることが多い。
ヴァシュロンコンスタンタンは2000年代中頃までバセロンコンスタンチンを正式名称としていた。
創業は1755年と雲上時計の中で最も古い。しかし、古い創業年とは裏腹に知名度のある「オーバーシーズ」は1996年に登場した比較的新しいモデルである。パテックフィリップやオーデマピゲが独立系であるのに対し、ヴァシュロンコンスタンタンはリシュモングループの一員である。