腕時計におけるカレンダー表示方式の1つが小窓によるデイト表示である。0から31までがプリントされたディスクを24時間毎に1日分回転させることで機能する。ちょうど小窓位置に見える数字がその日の日付を表すように手動で調整する。
夜中の12時を回る際、瞬時に小窓のデイト表示が変わるのことを「デイトジャスト構造」と呼ぶ。この構造を採用しないムーブメントの場合、23:30頃からゆっくりとデイトがプリントされたディスクが回るため、例えば「1と2」が上下隠れた中途半端な状態で表示される。
日付調整ができるタイプの腕時計の場合、デイト表示が切り替わるタイミングで日付調整を行うと、ずれるなどの不具合が発生する。10時から2時を腕時計が指している場合に日付調整をしてはならない、という記述があるがこれは不具合を避けるためである。本来、“昼”の12時であればデイト表示が切り替わるタイミングでないため日付調整を行っても問題ないのだが、その見分けがつきづらいため、12時付近を時計が指している場合、日付調整は避けたほうが無難である。
また、12時を指している場合でも日付調整を安全に行うには、時計の時間を3時まで一旦進めて日付調整を行う方法や、23:30から0:00の間を何度も行き来してカレンダーを進めるなどの方法がある。