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腕時計特集

阿部泰治のパテック論 ~第129回~ 10月5日開催【Sotheby’s(サザビーズ) 】《香港》注目モデル

2022年10月16日更新

早いもので気がつくともう10月ですね。今年も残りあと3ヶ月となりますが、私のパテック論が少しでもみなさんの時計ライフにお役立ちできれば幸いです。

さて、秋になると待ち焦がれた海外時計オークションが再開となります。今回は10月5日に香港で開催される【Sotheby’s(サザビーズ) 】のオークションに出品される予定の時計の中から、【パテックフィリップ】の気になるモデルを幾つかご紹介したいと思います。

※落札された場合、別途手数料(26%)が加わった金額が支払い総金額となります。
※日本円につきましては、コラム掲載時の直近レートを参照しております。
※HKD(香港ドル)=18.88円

【目次】
◆ Lot.2200 『クロノグラフ』PT 「Ref.5070P-001
◆ Lot.2210 『ワールドタイム クロワゾネ』18KWG 「Ref.5131G-001」
◆ Lot.2213 『ワールドタイム クロワゾネ』18KRG 「Ref.5131R-001
◆ Lot.2217 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5971P-001」
◆ Lot.2221 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5970P-001
◆ Lot.2232 『アニュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5961P-001
◆ Lot.2241 『パーペチュアルカレンダー スプリットセコンド クロノグラフ』PT 「Ref.5951P-001」
◆ Lot.2245 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KRG 「Ref.3970ER-028」
◆ Lot.2256 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG 「Ref.5970G-001
◆ まとめ

Lot.2200
『クロノグラフ』PT
「Ref.5070P-001

Estimate: HKD 1,000,000 – 1,500,000
(JPY 18,880,000 – 28,320,000)

パテックフィリップ】としては42mmというやや大きめなケースサイズに、レマニアベースのムーブメントを搭載した人気の『クロノグラフ』「Ref.5070」。こちらのPlatinum(プラチナ)ケースモデルは、2008年に発表され翌年の2009年には生産終了となったため、総本数が少なく、価格も比較的高値で安定しておりました。少し前までは2000万円前後が市場での相場感でしたが、今年の2月末に当店でお取り扱いした際は、約3000万円で即販売に。海外有名サイト「chrono24」では3000万円台後半(税別)から出品されており、このエスティメート内で買えると、お得な買いになるのではないでしょうか。今後も楽しみなモデルの一つです。

Lot.2210
ワールドタイム クロワゾネ』18KWG
「Ref.5131G-001」

Estimate: HKD 700,000 – 900,000
(JPY 13,216,000 – 16,992,000)

18KWG(ホワイトゴールド)ケースにブルーを基調とした”クロワゾネ”の文字盤がとても綺麗なこちらは、販売当初から二次流通市場において当時の正規販売価格の倍のプライスが付いていたのを鮮明に覚えています。今でこそ『ノーチラス』や『アクアノート』は正規販売価格よりも高い価格が当たり前となっておりますが、ここまでのプレミアムな価格が付くのは、当時この『ワールドタイム』だけだったと思います。流通個体は非常に少ないモデルですので、オークションで狙うのはアリですね。

Lot.2213
ワールドタイム クロワゾネ』18KRG
「Ref.5131R-001

Estimate: HKD 700,000 – 900,000
(JPY 13,216,000 – 16,992,000)

コミット銀座でも過去にシールド品(ビニール未開封)と中古美品の販売をしているこちらは、文字盤のクロワゾネが非常に綺麗で、”日本”を確認することも出来、18KWG(ホワイトゴールド)ケースと共に、とても人気なモデルです。納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)ですので、高く評価され落札価格も上がる可能性があると思われます。コレクションピースとしても最適で、落札結果が楽しみな一本です。

Lot.2217
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5971P-001」

Estimate: HKD 1,200,000 – 2,000,000
(JPY 22,656,000 – 37,760,000)

レマニアベースのムーブメントを搭載した、『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の第四世代にあたる「Ref.5970」シリーズのPlatinum(プラチナ)×バゲットダイヤモンドベゼルモデル「Ref.5971P-001」。「Ref.5970」シリーズ自体、流通個体が極めて少ないですが、こちらのモデルは、更に最近見る機会が無くなってしまいました。過去には複数本取り扱ったことがございますが、とにかくカッコよくて存在感のある時計です。是非とも、コミット銀座でもお取り扱いしたいモデルの一つであります。

Lot.2221
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5970P-001

Estimate: HKD 1,600,000 – 2,400,000
(JPY 30,208,000 – 45,312,000)

続いても『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の第四世代にあたる「Ref.5970」。レマニアベースのムーブメントを搭載した最後の『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』であり、中でもこちらのPlatinum(プラチナ)ケース仕様は、最後に発表された、生産期間も極めて短く、黒文字盤を使用した唯一のモデルであったことから、当初から人気が高く、流通個体も少なかった印象です。出品個体は、Lot.2213同様、納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)ですので、落札価格が上がる可能性が大いにあると思われます。こちらもコレクションピースとしても最適ですね。落札結果がとても楽しみです。

Lot.2232
『アニュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5961P-001

Estimate: HKD 1,000,000 – 2,000,000
(JPY 18,880,000 – 37,760,000)

PT(プラチナ)ケースにマットブルーのダイヤ文字盤、ベゼルとバックルに総数58個、4.68キャラットのバゲットカットダイヤモンドがふんだんにセットされた、ラグジュアリー仕様の『アニュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.5961P-001」。こちらも、数年前に比べて相場が上がっており、納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)となると、落札価格がどこまで行くのか楽しみであります。コレクションピースにも相応しい一本ですね。

Lot.2241
『パーペチュアルカレンダー スプリットセコンド クロノグラフ』PT
「Ref.5951P-001」

Estimate: HKD 2,500,000 – 3,500,000
(JPY 47,200,000 – 66,080,000)

こちらは2010年に発表された「5951P-001」。1920~30年代にセンセーションを巻き起こしたアール・デコ洋式のタイムピースからインスピレーションを得た、クッション型のPlatinum(プラチナ)ケースに、超薄型のムーブにスプリット秒針クロノグラフと永久カレンダーを収め、非常に話題となりました。もちろん、市場での流通個体も少なくと言うか、オークション以外でこのモデルを見たことはありません(笑)
このようなモデルはいずれ扱ってみたいですね。

Lot.2245
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KRG
「Ref.3970ER-028」

Estimate: HKD 2,000,000 – 3,000,000
(JPY 37,760,000 – 56,640,000)

こちらは【パテックフィリップ】創設175周年記念を祝して、2015年にロンドンで開催された「Art of the Watches Grand Exhibition」で発表された、僅か5本のみ生産された極めて希少な「Ref.3970」です。18KRG(ローズゴールド)ケース、外周にタキメータースケールを配し、12時位置にブレゲ数字のインデックスがセットされたスペシャルな黒文字盤、針はリーフ型、クロノグラフ針は白色と、とにかく”かっこいい”が満載のモデルとなっております。正直に飾っておきたいレベルの個体です。(笑)今回のオークションで、落札金額が特に気になる一本です。

Lot.2256
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG
「Ref.5970G-001

Estimate: HKD 1,300,000 – 2,000,000
(JPY 24,544,000 – 37,760,000)

こちらは、本コラム3本目の登場となる、レマニアベースのムーブメントを搭載した『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の最終モデル「Ref.5970」。18KWG(ホワイトゴールド)ケースは、18KRG(ローズゴールド)ケースとともに2004年のバーゼルワールドで発表されました。当店でも18KRG(ローズゴールド)ケース、Platinum(プラチナ)ケースの取り扱い実績はあるのですが、実はまだ18KWG(ホワイトゴールド)ケースは取り扱いがございません。ややグレーがかったシルバーの文字盤が非常にクールな印象で、大人の品格がこれでもかと漂っています。近い将来、当店でも是非扱いたいモデルですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

超絶モデルを含めて、他にもご紹介したいモデルがたくさんあるのですが、今回は私の中でオークション結果が気になる9本を選ばせていただきました。明後日のオークション当日は、オンラインでご視聴することも出来ますので、ご興味のある方は、【Sotheby’s(サザビーズ) 】のサイトを覗いてみるのも良いと思います。

もちろん、当店へのご来店もお待ちしております!パテック談義に花を咲かせましょう!

ではまた!

この記事の執筆者
阿部泰治
コミット銀座 店主 銀座著名店で長きに渡り高級腕時計を取り扱い、2016年1月、コミット銀座を創業。 ロレックスやパテック・フィリップをはじめとした希少品やコレクターズアイテムを多数扱う実績を持つ。 時計本来の価値、時価を判断し、委託手数料の業界最安値水準を確立。
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