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現在相場考察

ついに異変が起きた、アエロナバル3800ST/92/SW9

2022年10月13日更新
ブレゲの3800ST/92/SW9について斉藤由貴生が執筆。本記事では2021年3月の安値と2022年10月の安値を比較し現在相場を考察。この1年7ヶ月での変動は30万3000円の値上がりだった。

アエロナバル 3800ST/92/SW9についての考察(2022年10月)

ブレゲのアエロナバルは、トランスアトランティックと兄弟的に展開されたモデルで、2000年前後といった時期においては、ロレックスよりも高級なスポーツモデル』という立ち位置となっていました。

アエロナバル&トランスアトランティックには、革ベルトモデルとブレスレットモデルがありますが、2000年代前半におけるブレスレットモデルの価格帯は50万円以上。これは、当時のロイヤルオークオーバーシーズに匹敵する価格帯だったわけです。

ですから、このアエロナバルは2000年代前半において、まさに今でいう「ラグスポ」といった印象でした。

しかしながら、そんなアエロナバルの中古相場は、2021年まで「長らく変わらず」という傾向。

この3800ST/92/SW9、2017年7月水準が約52.3万円だったのに対し、2021年3月水準は52.8万円だったわけです。

つまり2017年水準と2021年水準は『ほぼ同じ』だったわけです。

そんな3800ST/92/SW9でありますが、2022年水準はどうなっているかというと、ついに異変が起きたという様子が見られます。

では、3800ST/92/SW9の現在水準はどうなっているかと、なんと約83万円に達している状態であります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2021年3月
の安値
2022年10月
の安値
変動額 残価率
ブレゲ
アエロナバル
3800ST/92/SW9
中古 1年
7ヶ月
¥528,000 ¥831,000 303,000 157.39%

3800ST/92/SW9は、アベノミクス以降、長らく50万円前後という水準から変わらない状態が続いていましたが、2022年になってようやく変化したとわけです。

ちなみに、このアエロナバルと同じ価格帯に長らく位置した、もう1つの高級クロノグラフ、ブランパンエアコマンドについては、2019年の段階ですでに「変化」が見られた状態となっていました。

2000年代前半という時期、それなりに注目されていたスポーツ系で、最後まで相場が変わらなかったのが、このアエロナバルだといえますが、2022年の今「値上がり」となったことによって、この世代のスポーツモデルは、代表的なモデルがすべてが値動きしたという事になったかと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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