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現在相場考察

激レアなモデル、カレラCS3112

2022年11月8日更新
タグホイヤーのカレラCS3112について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年6月の安値と2022年11月の安値を比較し現在相場を考察。この3年5ヶ月での変動は¥302,080だった。

カレラ CS3112についての考察(2022年11月)

LVMHグループ入りする前のタグホイヤー時代に登場した復刻モデルの「カレラ」は、1996年に限定モデルとしてデビューしたものの、人気が高かったためかその後レギュラーモデル化されたという経緯があります。

そして、2000年には黒文字盤の見た目が変更され、その際サーモンピンク文字盤が追加されています。

この復刻モデル世代のカレラは、1964年版に忠実なクラシカル感が売りでありますが、そこに追加されたサーモンピンクは、当時としては異色な存在だったといえます。

要素だけで考えると、“クラシカル”と“サーモンピンク”は合わないとなるわけですが、筆者としては、その組み合わせが意外と良く見え、好意的に捉えていました。

ただ、いざ「買う」という立場になったら、サーモンピンク文字盤に手を出す勇気はなかったわけで、筆者は銀文字盤を購入。そういった購買行動は、筆者に限らず多かったと思います。

ですから、現在の中古市場において、このサーモンピンク文字盤(CS3113)は、最も希少なカレラとなっており、2年に1度ぐらいの頻度でしか登場しない、激レアなモデルであるわけです。

そんなCS3113でありますが、今年は不思議と2本が市場に登場。近頃といえば、この世代の復刻カレラの相場が上がっているわけですが、CS3113の現在水準はどうなっているかというと、約63万円という様子。

やはり、復刻カレラのSSモデルとしては、最も高い水準となっているわけです。

タグホイヤー カレラ クラシックス CS3112¥580,000〜¥580,000(2024年11月20日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年6月
の安値
2022年11月
の安値
変動額 残価率
タグホイヤー
カレラ
CS3112
中古 3年
5ヶ月
¥328,000 ¥630,080 302,080 192.10%

復刻カレラは、1996年にデビューした後2001年頃をもって生産終了となっています。

1996年デビューから最後までのラインナップ

  • CS3110(銀文字盤)
  • CS3140(↑のYG版)
  • 1996年から1999年頃までのラインナップ

  • CS3111(黒文字盤)
  • 2000年からのラインナップ

  • CS3112(インダイヤルに縁がついた黒文字盤)
  • CS3113(サーモンピンク文字盤)
  • 上記がクロノグラフのラインナップであるわけですが、2001年頃にこの世代の復刻カレラが生産終了となったため、2000年デビューモデルが最も生産年が短い傾向があるわけです。

    そして、サーモンピンク文字盤は、その見た目のイレギュラー感からあまり選択する人が多くなかったと推測でき、中古流通量はかなり少なめ。だから、現在の中古市場では2年に1度出るか否かというほどレアな存在となっているわけです。

    ちなみに、サーモンピンク文字盤が、なぜ復刻カレラに登場したかというと、当時のタグホイヤーがこの色の文字盤を積極的にいろんなモデルに採用していたからだと思います。

    その頃のキリウムS/elといったタグホイヤーを見ると、このCS3113と同じ色合いの文字盤があります。

    サーモンピンク文字盤2000年頃において、最新カラーという感覚がありました。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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