ラジオミールが高級シリーズだった頃のモデルである62番は、パネライが日本で大流行した2002年において、「雲の上のパネライ」という印象がありました。
この62番は、WGにゼニスエリート搭載という内容。ケースサイズは40mmと当時のパネライラインナップでは、『ドレス系』という役割を担っていたといえます。
なお、2002年頃の中古相場は、60万円台といったところ。当時、大流行していたパネライは、プレミア価格状態だった2番や50番を例としても40万円台だったため、62番はもちろん、ラジオミールは、それ自体が「手を出しづらいパネライ」という印象だったといえます。
今の感覚としては、40万円台も60万円台も「そんなに変わらない」と思われるかもしれませんが、2002年時点の40万円台は今の100万円以上といった感覚、また当時の60万円台は今の200万円以上といっても差し支えないぐらいの印象だったといえます。
そんな62番は、高級パネライというだけあって、2002年以降は相場が上昇。2007年頃までにおいて、中古腕時計相場は全体的に値上がりしていましたが、この62番もその頃には80万円台という中古相場になっていました。
そして、アベノミクス以降においては100万円以上という水準に達し、2016年以降、62番は120万円以上となっていたわけです。
ただ、120万円台となってからは、あまり値動きする傾向がなく、この62番は、2021年6月時点でも「2016年水準と変わらない」といった状況でした。
そんな62番ですが、2023年の今、なんと100万円以下で購入可能という状態になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年6月 の安値 |
2023年2月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00062 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥1,211,700 | ¥987,800 | -223,900 | 81.52% |
この62番には、兄弟的なモデルとして103番があります。
103番は、まさに62番のRG番といった存在なのですが、そちらは現在140万円台といった様子。
2017年頃から、62番のほうが中古個体の出現率が低いという状態があるわけですが、そういったレア差があるにも関わらず、今62番を約98万円で買うことができるのは、チャンスといって差し支えないと思います。