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現在相場考察

ステンレスがメインだが実は金無垢も存在する、ピアジェ『アップストリーム』

2016年9月18日更新
ピアジェのアップストリームについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2008年5月の安値(ヤフオク)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この8年4ヶ月での変動は¥485,000だった。

アップストリーム 金無垢 GOA28070についての考察(2016年9月)

2001年に登場したアップストリームは、それまで「ステンレスは作らない」といっていたピアジェの掟を初めて破ったモデル。

よって、アップストリームというとステンレスという印象がかなり強いのですが、実は金無垢仕様も存在するのです。

ピアジェ アップストリーム¥372,416〜¥3,118,500(2024年11月23日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2008年5月
の安値(ヤフオク)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ピアジェ
アップストリーム
金無垢
GOA28070
中古 8年
4ヶ月
¥995,000 ¥1,480,000 485,000 148.74%

このモデルのようにイエローゴールドだと通常モデルとの差がはっきりと出てレア感をハッキリと感じることができると思います。

しかしアップストリームという存在自体がマニアックなため、街中でステンレスのほうをしている人すら見かけることはありません。

よってこの金無垢バージョンの場合、レアという概念を通り越して、だれとも共有することのできない孤立感すら感じてしまいそうな存在。

というかコレが売られている当時、なぜ金無垢のアップストリームを選んだのかが一つの謎です。

当時金無垢が欲しければ、ポロがあったので、そっちを買うという選択なるのが普通なはず。

  • ステンレス=アップストリーム
  • 金無垢=ポロ
  • という当時のすみ分けはかなり分かりやすいブランディングだったと思います。

    しかも角形の金無垢モデルが欲しければ、カジュアルなアップストリームでなくともプロトコールがありました。

    よって、カジュアルなモデルが欲しければステンレスのアップストリームとなり、金無垢であればポロかプロトコールとなるはずです。

    でもって、ピアジェ自体がかなりマニアックなため、ポロやプロトコールに限らず最も普及しているアップストリームでもそんなに流通しているとはいえないでしょう。

    ですから、金無垢のアップストリームが今中古で売られているということがかなりレア

    これだけマニアックな時計が今売っている自体がびっくりなのです。

    このモデル、ピアジェをコレクションする場合にはかなり欲しい1本となるでしょう。

    今の感覚でいうと、アクアノート5065/1Jのような感じ。

    最近、ピアジェはステンレスを推すようになってきましたが、やはりピアジェは金無垢が良いですね。

    金無垢しかない中に、例外としてカジュアルモデルのアップストリーム(ステンレス)が存在するというラインナップは、ブルガリアルミニウム」のようなカジュアルプレミアムな感じがしてかなり良かったですが、最近のピアジェはポロでもステンレスやらチタンやらを多々採用しているため、かつての良さが失われているようにも思います。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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