筆者が個人的に好きなパシャ38mmが、このW3101255なのですが、白文字盤パシャCで見られる『12・3・9』の書体と、サンバースト状のアイボリー文字盤、またパワーリザーブインジケーターの位置がとてもきれいだと思っています。
ただ、こういった魅力がありながらもW3101255は、他のパシャ38mmと比べると「お得感に乏しい」という側面が存在。
というのもW3101255は、フレデリックピゲ世代(3針=ジラールペルゴ、クロノグラフ=フレデリックピゲ)の0.5世代前といった存在。
パシャ38mmでありながら、W3101255に搭載されているムーブメントはETAベースなのです。
また、フレデリックピゲ世代になると、パシャ38mmは上級モデルだけあって“裏スケ”仕様となっているのですが、このW3101255だと裏蓋は通常仕様。パシャC等と同じような見た目となっています。
そして、中古相場は長らく3針のW31031H3(ジラールペルゴ搭載・裏スケ)と同水準。このW3101255はコンビモデルであるものの、K18の採用はベゼルのみ。同じ価格だったら、“お得”なのは3針のW31031H3(ジラールペルゴ搭載・裏スケ)ということになったわけです。
ただ、こういった話は、数年前のこと。W3101255は、長らく25万円前後という水準だったわけですが、パシャ38mmは2022年から相場が上昇する傾向があり、実際3針のW31031H3(ジラールペルゴ搭載・裏スケ)も2022年から20万円台前半⇒後半といった水準に変化しています。
では、この3針のW3101255の現在水準はどうかというと、なんと33万円(ABランク以上のボトム価格)という状態。
3針のW31031H3(ジラールペルゴ搭載・裏スケ)よりも高い価格帯になっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値 |
2023年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
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カルティエ
パシャ38mm W3101255 |
中古 | 6年 10ヶ月 |
¥249,480 | ¥330,000 | 80,520 | 132.28% |
実は筆者、このW3101255を2018年に約23万円で購入したことがあります。
ただ、その際はあまりピンと来なかったので、短期で売却。結局22万円で売ったわけですが、今まで持っていたならばもっと高く売れた可能性があります。
2016年の記事でも述べたように、筆者はこのW3101255が値上がりするとは思っていませんでした。
しかし、実際にはきちんと上昇したわけですから、自分が「良い」と思った時計をきちんと信じてみるということは大事だと思った次第です。