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現在相場考察

急激に値下がり中、パテックフィリップ『年次カレンダー』5035G

2016年9月25日更新
パテックフィリップの年次カレンダーについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年10月の安値(楽天)と2016年9月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年11ヶ月での変動は¥-672,920だった。

年次カレンダー 5035Gについての考察(2016年9月)

1996年に年次カレンダーという機構とともに初登場した5035。最近では年次カレンダーを搭載したモデルはノーチラスにまで及ぶほど多々ありますが、2005年頃まで年次カレンダーというとこの5035のことを指しました。

かつては唯一の年次カレンダーとして、パテックフィリップのラインナップでも“あこがれ”の対象だった5035。しかし、ここ最近はパテックフィリップの腕時計の中でも低い水準の相場で販売されています。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年10月
の安値(楽天)
2016年9月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
年次カレンダー
5035G
中古 0年
11ヶ月
¥2,780,000 ¥2,107,080 -672,920 75.79%

7月、8月と「安いの発見!」として、それまでの5035の相場と比較してもその他のパテックフィリップのプチコンプリケーションと比べても安い水準という印象だった5035。とはいっても、たまたまお買い得の1本があるという感じで5035全体が安くなっていると判断するまでには至りませんでした。

しかし、ここにきて7月と8月のモノよりも25万円以上も安いモノが登場。

7月、8月に登場したモノはすぐに売れてしまっていたので、多くの人が「安い」と思ったのは間違いないでしょう。しかし、またもや安いモノが登場してしかも以前より25万円以上も安いなんて、もうこれは5035が急激に値下がり中といっても良いでしょう。

この時計、デザイン的には現行の5396などと比べて人気があるというわけではありません。3つ目のカレンダー表記はなんだかクロノグラフのようにも見えますしその配置バランスだって、ムーンフェイズ付きの5146のほうが美しいと言う人も多いでしょう。そのような事情により、たしかに他の年次カレンダーと比べて安い傾向というのは仕方がないというのは理解できます。しかし、200万円前半というこの価格はちょっとやりすぎなほど安い水準です。

これ、現在のパテックフィリップの水準としてかなり安い方でしょう。同じ価格でなにが買えるかというと、ステンレス3針のノーチラス5711/1Aには手が届かず、カラトラバの自動巻モデルが200万円前後という感じ。

そんな中、プチコンプリケーションかつ永久カレンダー(年次カレンダー)を搭載したモデルがその値段というのはかなりのバーゲンプライス。

という内容に加えて他のパテックの相場としても比較して、この時計がお買い得であるのは間違いありません。

しかし、現状の値下がりを考えると今後この相場がどうなるか分からないというのはリスクを感じるところ。

ただ、今の相場において、この内容でこの値段というのはやはりお買い得だと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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