40万円以上という高額な値上がり額を叩き出しているのはロレックスやパテックフィリップだけではありません。マニアックな時計店でないとなかなか取り扱っていないジャガールクルトのレベルソデュオだってこの値上がり額。
同じくリシュモンでもカルティエが値下がり状態なことから、ロレックス以外は値上がりしてないという印象を抱く方もいるかもしれませんが、腕時計の値動きはそんなに単純ではないのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年1月 の安値(ヤフオク) |
2016年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ジャガールクルト
レベルソデュオ 革ベルト 270.2.54 |
中古 | 6年 8ヶ月 |
¥540,000 | ¥978,000 | 438,000 | 181.11% |
このレベルソデュオの値上がり、筆者はアメブロ時代に値上がりを予測しましたが、その予測を遥かに上回る値上がりとなっています。ちなみに当時、フランクミュラーは値上がりする可能性が低いということで「フランク三浦」のほうしか取り上げなかったのですが、その予測も大当たり。
現在値下がり傾向なのは、フランクミュラー、カルティエといったところ。また、ブルガリに関しては金無垢モデルは値上がりしています。
よって腕時計投資の面白さを考える上で、レベルソデュオが40万円以上の値上がりをしたのはマニアックな時計でも値上がりするのだというケーススタディとして最適な事例です。
流通数を考えると、スポーツロレックスよりだいぶ少ないレベルソデュオ。よって、良い時計だとしても欲しい人が少ないため、値上がりしづらいかと思ったらそんなことはないのです。
レベルソデュオ、本体が回転するという他にはない独特の構造とそのデザインの美しさから、かなり良い時計と評価されることは間違いありません。
また、この時計、映画「トーマスクラウンアフェアー」(リメイク版)でも主演のピアーズ・ブロスナンが装着している姿が映画冒頭から登場するほど、“かっこいい男”、“仕事ができる男”、“リッチな男”の時計として相性の良い存在の模様です。
さらに、レベルソデュオの場合、表面では2針+スモセコ、裏面ではGMT機能という、プチコンプリケーションにも相当する機構を搭載。しかもピンクゴールドの色合いがこの時計のキャラクターをより一層ひきたてています。
よって、これだけの内容の時計がかつて50万円台だったというのが安かったのです。
でもって、そこから40万円以上高くなった現在相場においても、三雲ブランドなどと比べるとプチコンプリケーション的な機構を備えていることやマニュファクチュールであることを考慮すると相対的に安めな印象です。
よってこの時計、革ベルトのドレッシーな時計がほしいなら、値上がり後ではありますが、かなり良い選択だと思います。