1998年に登場したブルガリアルミニウム。ブルガリ「スポーツ」(現ディアゴノ)シリーズのケースとスクーバのラバーベルトのデザインを踏襲。ケースはアルミ、ベゼルはラバーという斬新な素材使いデザインで「カジュアル」ラインに強烈なインパクトを与えた時計です。実際ヨーロッパの時計評論家はパテックの永久カレンダーとともにこの100年でベストな時計2本に選出しています。それが日本では「ブルガリの安物」とか「所詮アルミニウム」、「邪道」等と言われ大事にされていません。そんなことを言う人がロイヤルオークのオフショアをありがたがっていたりします。(アルミニウムはオフショアのあのモデルにもデザイン的に影響を及ぼしているのは言うまでもありません)
アルミニウムについて、これまでこのブログでは腕時計投資初心者用の時計として「4万円台で買って5~6万円台で売るのに最適」という趣旨のメッセージをお伝えしていました。
しかし、最近思うのは、程度の良い物がどんどん減っているということです。
このアルミニウム、上記にも書いたとおり“価値のある”時計なので、時計愛好家なら1本はコレクションしていたいモノです。
特に保存価値があるのは38mmの初期モデル。
2002年頃には文字盤に蛍光塗料が加わり印象が変わっています。
そして、その後パネライに影響されてケースサイズが44mmに。
つまり、投資価値があるのは1998年から2001年までのモデルと言えるでしょう。
すると、生産終了から約15年ほど経っている訳です。
通常のステンレスや金でできた時計だと15年という年月は、コンディションに影響を与えるものではありません。
しかし、アルミニウム。
ケースは凹みやすい&ラバーは傷みやすい。
しかも「安物」とされて大事に扱われてきていません。
つまり、極度に使用頻度の低いモノでないと「程度が良い状態」だとはいえないのです!
通常、高級腕時計は基本的に
・高級品だから大切に扱われる
・構造的に傷みにくい
という理由から“極端に程度が悪い”ものが少ないのが特徴です。
しかし、ブルガリアルミニウムに関しては、中古車を買う時のように程度を気にしなくてはいけません。
このように程度が重要なアルミニウム。
非常に良い時計なので、「程度の良いもの」が今後値上がりする可能性があります。
「程度の良いものがあったら」という条件付きで「買い」な珍しい腕時計です。
以下は現在楽天に出ているものをピックアップしたのですが、4万円台から7万円台までありますが「程度の良い」モノは残念ながら無いと思います。