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現在相場考察

久々に変化が生じている様子、スクーバ SCB38S

2023年8月23日更新
ブルガリのスクーバSCB38Sについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年9月の安値と2023年8月の安値を比較し現在相場を考察。この5年11ヶ月での変動は¥28,600だった。

スクーバ SCB38Sについての考察(2023年8月)

2000年前後という時期、デイトナ以外のスポーツモデルとして、ダントツに人気があったのがエクスプローラー14270であります。

14270の当時の定価は約34万円だったものの、新品実勢価格は約45万円といったところ。そして、その約45万円という価格は、当時の現行SSスポーツモデルの中で最も高値(デイトナを除く)でもあったわけです。

さて、今回お伝えするのは、ブルガリスクーバSCB38S、ブレスレットモデル。

ブルガリは、2000年前後という時期に非常に人気が高く、特にスポーツクロノ(CH35S)が注目されていたといえるのですが、その当時の新品実勢価格は約45万円と、エクスプローラー14270と同水準だったわけです。

そして、スクーバとなると、それよりも若干高値。2001年当時の新品実勢価格は約46万円でした。

つまり、このSCB38S(ブレスレット)は14270よりも高値だったわけで、2000年頃の感覚としては、結構高いモデルという印象だったといえます。

ちなみに、45万円前後という価格帯でもブルガリスポーツクロノや、スクーバに対して人気が高かったのは、「デイトナと比べると安価」だったからだと思います。当時のデイトナ(16520)は新品実勢価格が約120万円と、飛び抜けて高かったため、ブルガリのクロノグラフモデルは、“SSスポロレと同水準でクロノグラフが購入可能”という良さがあったわけです。

そんなブルガリのクロノグラフでありますが、2010年代になると中古相場は約15万円前後という水準になっていました。

かつて人気があったこのSCB38Sも、2017年時点で約15万円という相場だったため、当時筆者は“かつての人気モデルがお得に楽しめる”と主張し、積極的に取り上げていました。

ただ、その後、SCB38Sといったこの頃のブルガリクロノグラフモデルの相場は特に変化なしという状態が継続。いつでも15万円程度で購入可能という状態だったといえます。

しかし今、SCB38Sといったブルガリのクロノグラフモデルの中古相場に、久々に変化が生じている様子があるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年9月
の安値
2023年8月
の安値
変動額 残価率
ブルガリ
スクーバ
SCB38S
中古 5年
11ヶ月
¥154,000 ¥182,600 28,600 118.57%

SCB38Sは、長らく15万円前後という水準でしたが、現在では約18万円(ABランク以上のボトム価格)というように“10万円台後半”といえる状態になっています。

K18のブルガリクロノグラフモデルは2021年頃から相場が変化するという現象がありましたが、SSモデルについてはそういったことがなかったため、2023年が変化の節目となります。

この時代のブルガリは、筆者個人的には“名作”だと思っているため、ようやく相場が変化したことを嬉しく思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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