かつて100万円以上するステンレスのロレックスといえばデイトナしかありませんでした。ここ10年ぐらいでステンレス製の高級腕時計が増えてきましたが、それらは大抵、三雲ブランドのスポーツモデル。
今では多くの人にとって「憧れ」の対象となっているノーチラスですが、10年ちょっと前まではノーチラスだって100万円以下で売られているのが普通。逆にその頃ステンレスで100万円以上が当たり前というモデルはデイトナぐらいしかありませんでした。
今ではステンレスのノーチラスが300万円近くするのが当たり前。しかし、もともと『高価格ステンレス腕時計』として多くの人に憧れられるのはロレックスだったのです。
そんな事情もあってか2013年にデイトナより高いステンレスモデルとして市場に出てきたこの116680。従来よりヨットマスターは高級シリーズですが、それでもデイトナより高い価格となることはありませんでした。この116680の登場は、90年代後半から続く、最も高いステンレス=デイトナというヒエラルキーに変化をもたらしたのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年4月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター2 116680 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,509,840 | ¥1,350,000 | -159,840 | 89.41% |
ヨットマスター2は独特な機構のクロノグラフが搭載されている通り、スポーツロレックスの中で最も高級な位置づけ。
ヨットマスター(1)と同じくデビューした当初は金無垢限定でしたが、その後コンビが追加され、その後にこのステンレスが導入されます。
特徴は先の通り、三雲ブランドのステンレススポーツに対抗したロレックスであるということ。
かつては新品相場150万円ぐらいといったらブレスレットまで金無垢のデイデイトの価格でしたが、現在ではオールステンレスでも同じ価格。
しかし、いくら三雲ブランドが高いからといって、オールステンレスで150万円というのはなんとも高いという印象。とはいえ、定価もきちんと高いので、異常なプレミア価格ではないのですが、それでも「高い」という印象に変わりはありません。
よって、最近はどうやら値下がり傾向の模様。
もっとも新品が150万円もするため、135万円という現在の中古価格は妥当な額でしょう。
この時計、コンビの方だとスポロレの常識としてはそれまでありえなかった、ローズゴールドとのコンビということでこの値段でも“特別な”印象があるように思えます。
しかしステンレスの場合、単に高いモデルという印象が強く、なかなかこの値段でも手が出しづらいかと思います。
よってこの時計、将来的に100万円を切るぐらいの相場となったら、ものすごいお得感があるように感じることでしょう。