いち早く現行世代のモデルとしてデビューしたのがGMTマスター2。セラミックベゼルや太めのラグやバーインデックスというデザイン的な特徴はこの時計から始まりました。そして、このモデルよりベゼルの色を示すアルファベットがリファレンスの末尾に付くように変化。しかしこれ、一見文字盤の色も示してくれそうな感じがするのですが、示しているのはベゼルの色だけのようで、この116718のように黒ベゼルに対して黒文字盤と緑文字盤仕様がある場合、どちらも同じリファレンスなのです。
6桁リファレンス時代のGMTマスター2というと2007年にモデルチェンジしたステンレスモデルの印象ですが、最初に出たのはこの金無垢モデル。その登場は2005年と実はステンレスモデルの2年も前のこと。当時のGMTマスター2はステンレスモデルが「スポーツロレックスの中で不人気」と言われるぐらい人気がなく安値の存在。しかし、それも2007年のステンレスモデルモデルチェンジによって常識が変わります。そのモデルチェンジによって一番の変化があったのはベゼルの色。それまでGMTマスターというと赤青ベゼルが特徴的でしたが、セラミックベゼルとなった新型には黒ベゼルしかなかったのです。
そしてその後、それまで不人気だったGMTマスターは全体的に大幅値上がり。2007年のモデルチェンジをきっかけとして随分と人気かつ高値の時計となったのです。
しかし、6桁時代のステンレスモデルがどのようなデザインになるかはは2005年に登場したこの時計を見ていたらなんとなく想像がついたことかと思います。しかし、金無垢モデルにはなかなか目がいかず、どうしてもステンレスモデルだけに目がいってしまうのです。そこにヒントがあるにもかかわらず。
どうしてもステンレスモデルにだけ目がいってしまいがちですが、金無垢モデルに注目するとなかなか良いことがあるのです。それは上記のような“予測”のためだけでなく、金無垢モデルの値上がりという現象です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2012年11月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 緑文字盤 116718LN |
中古 | 3年 11ヶ月 |
¥1,580,000 | ¥2,538,000 | 958,000 | 160.63% |
その他のモデルでも言えることなのですが、金無垢モデルはステンレスモデルと比べて値上がりした場合、その額が大きいのです。
前ページを見て分かるように、2012年と比較してこの時計は100万円近い値上がり。
2012年当時の150万円という額は、現在だとステンレスのヨットマスター2の新品相場に相当します。
6桁リファレンス時代という新しいGMTマスター2の最高級モデル、しかも緑文字盤という緑サブのような印象を感じるこのモデルが当時は150万円。
これ、初期投資こそ大きかったものの、買っておけばかなりの値上がりを体験できたことでしょう。
どうしてもステンレスだけに目がいってしまいがちですが、金無垢に着目することにより、思わぬ「金の発掘」ができるかもしれません。