現在、5桁リファレンスのGMTマスターシリーズにおいて最も安いのがこの黒ベゼル。かつてGMTマスターがスポロレの中で最も「不人気」とされた時期において、逆にGMTマスターの中では一番人気だった黒ベゼル。しかし、逆にGMTマスターが人気シリーズとなった今となっては黒青ベゼルの相場が高いように色付きベゼルのほうが人気がある模様。つまり、GMTマスターのような強い個性は、時期によってその受け入れられ方が違うということなのです。
とはいっても、最も安いこの黒ベゼル。2009年当時の相場と比較してもその値上がり額は20万円以上と非常に立派。この時計、そこそこ需要がある時計だけにエクスプローラやサブマリーナデイトのように複数買いしてもよかった時計かもしれません。
ましてGMTマスターの場合、ベゼルが3色あるため、異なる色を楽しむだけのために3つ買うという選択が良かったかもしれません。通常、同じ時計を色違いで3つ買うというのは、相当な贅沢か頭の悪い贅沢という印象になりますが、2009年におけるGMTマスターという存在は買えば買うほど良かった腕時計ということになります。だって、買えば買うほど20万円という値上がり額が40万円、60万円となっていくわけですから。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年12月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 黒ベゼル 16710 |
中古 | 6年 10ヶ月 |
¥336,000 | ¥561,600 | 225,600 | 167.14% |
この記事の時計はP番ですが、これが現行当時P番というと最も価値あるロレックス。今でもそうですが、デイトナ16520なんかはP番だけ他のモデルと比べて50万円以上高いという相場が普通になっています。
現在5桁リファレンスのGMTマスター2において最も価値あるのは2007年のM番で、生産数が少なくかなり希少なモデルです。
ただ、2009年でもM番が希少ということは認知されていたと思いますが、なにもM番にこだわらなくとも、当時は適当にGMTマスターを買えば、今頃20万円以上の値上がりです。
また、GMTマスターというと前途の通り最近は色付きベゼルのほうが人気。そのため、相場も青赤ベゼルが最も高い傾向なのですが、5桁リファレンスのGMTマスターはベゼルディスクの交換が可能なため、黒から青赤ベゼルへの変更は日本ロレックスでも1万円台でできる模様です。