この5年で、デイトナ16520における評価ポイントが「新しい」から「古い」に変化したといえます。
少なくとも2019年頃まで16520の中古個体の中で、最も高値となっていたのは、最終年式である「P番」だったといえますが、近ごろのそれは「200タキ世代」。つまり、R番やL番といった初期モノになっているのです。
そして、P番には値下がり傾向といった要素も存在。
今年6月時点でP番の白文字盤は445万円といった状態だったのですが、それは2021年1月の約488万円よりも安かったのです。
近頃といえば、『2022年2月頃に急上昇⇒その後下落』という値動きがあるため、“値下がり”ということ自体は珍しくありません。
しかし、今年6月時点のP番は「2021年1月水準よりも安値」だったため、他とは異なる性質の値下がりといえたのです。
そんな16520のP番でありますが、値下がり傾向は続いている様子。
6月時点で445万円がボトム価格となっていたP番でありますが、現在ではなんと約388万円で購入可能となっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2023年6月 の安値 |
2023年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 白文字盤 (P番) 16520 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥4,450,000 | ¥3,883,000 | -567,000 | 87.26% |
現在、16520白文字盤のボトム価格は約339万円。それに対して、P番は約388万円となっているため、「P番に対するプレミアム」は49万円程度ということになります。
なお、16520白文字盤のP番は、2019年1月時点で480万円となっていたため、現在水準はそれよりも安値。
2019年1月水準よりも2023年12月水準のほうが安価という事例はめったになく、スポーツロレックスでは、これの他に見かけないといっても過言でないでしょう。
ちなみに、2019年1月時点で16520全体のボトム価格は220万円だったため、当時の「P番に対するプレミアム」は260万円ぐらいあったわけです。
2000年頃から「16520のP番」は「孤高の存在」というのが常でしたが、今や通常個体との差が49万円程度。
筆者含め、かつて「P番」に憧れたという人は、今こそP番の16520を検討してみても良いかと思います。