ピアジェのアップストリームは、2001年に出た「SSのスポーツモデル」といったキャラクター。
当初は、パテックフィリップでいうノーチラス的な“ポロ”対する、アクアノート的な存在といった感じでアップストリームが存在していたわけですが、その後の複雑なモデル展開によって、その構図を覚えている人は少ないかと思います。
そういったことがあってか、アップストリームは「マニュアファクチュールのラグスポ」というキャラクターながら、長年安価な価格帯で購入可能といった状態が続いていました。
最初にアップストリームの3針モデルを記事で紹介したのは2015年8月のことですが、その際の水準は約46万円。その時点でも筆者は「お得感がある」という趣旨を書いたわけですが、その後アップストリームは値下がり傾向となっていきます。
2017年から2021年頃まで、アップストリームの3針は、自社製自動巻ムーブメントを搭載しているにも関わらず、約39万円といった水準で購入可能だったのです。
そんなアップストリームでありますが、2022年からは久々に上昇傾向に転じ、11月時点でこのスレートグレー文字盤は約46万円に達していました。
ちなみに、SSの3針アップストリームには、スレートグレーと銀文字盤が存在しますが、2016年時点では銀文字盤のほうが高値。2016年4月に銀文字盤は約49万円という状態でした。
2022年11月において、スレートグレー文字盤は約46万円に達していたものの、「アップストリームが高くなった!」とはいえない状況でした。
そんなアップストリームでありますが、現在の様子は2016年水準と比べても「はっきり高くなった」といえる状態に変化。
このG0A27050の現在水準は、なんと約65万円に達しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2022年11月 の安値 |
2023年12月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ピアジェ
アップストリーム G0A27050 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥468,160 | ¥658,000 | 189,840 | 140.55% |
筆者は、2003年頃からアップストリームの相場を追っていますが、「デビューしたて」という当時の中古相場は56万円程度だった記憶があります。
そして、2005年には39万円といった中古個体が出るようになっていました。
ですから、アップストリームの中古相場は長年30万円台や40万円台といった水準だったわけで、今回の60万円台になったという変化は「中古ピアジェ相場」にとってとても重要だと思います。