5桁時代のサブマリーナといえば16610、4桁時代といえば1680という感じで、その間をつなぐモデルとして限りなく近代的な印象なのに“アンティーク”扱い(=4桁リファレンス扱い)されるモデルが存在します。そのモデルといえば16800と言いたいところなのですが、この168000というモデルも存在します。
このモデル、おそらくロレックス初の6桁リファレンスを採用するモデルでしょうが、実際の扱いは4桁リファレンス相当の年式。
また、見た目は16610にそっくりなため、ロレックスにかなり詳しい人でないと『なんだかよく分からない時計』という印象になるのは仕方がないかもしれません。
よって、この時計、ロレックスが全体的に値上がりしつつあった2013年のGW付近でも安値傾向という、かなり値上がり開始が遅いスポーツロレックスなのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年4月 の安値(ヤフオク) |
2016年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ 168000 |
中古 | 3年 6ヶ月 |
¥315,000 | ¥527,040 | 212,040 | 167.31% |
本記事の過去価格と同じ時期の16610の相場は40万円以上という感じ。
2012年ごろまで30万円以下が当たり前だった16610が40万円以上になっている、というのはその頃すでに10万円以上の値上がり状態だったことを示しています。
そして、16610より希少な168000が同時期に約30万円、すなわち16610より約10万円安かったというのはどう考えても安すぎるのです。
なぜそんなに安かったのか。
その理由は先程書いたように、168000が“分かりづらい”モデルだから注目されづらかったのでしょう。
しかし、遅れたもののその後168000はしっかりと値上がり。現在では50万円以上と16610よりも若干高い相場となっています。
ちなみに、168000と16610の違いは搭載するムーブメント。168000は1989年に16610が登場する前、1988年前後の数年間のみ作られた比較的少なめのモデル。同じく1988年前後のわずか数年間だけ作られた希少モデルとして有名なエクスプローラ2の16550があります。
16550は希少アイボリーダイヤルが存在していたり、16570とのデザイン差が分かりやすいため、それと比べても高値の傾向。
しかし、168000は16610と見た目の差が無いに等しいぐらい乏しいため、生産年数が短い希少モデルの割には16610との相場差はあまりない傾向です。