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現在相場考察

約59万円となっている、ルミノールベースPAM00010

2024年1月11日更新
オフィチーネパネライのPAM00010について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年4月の安値と2024年1月の安値を比較し現在相場を考察。この1年9ヶ月での変動は¥192,100だった。

ルミノールベース PAM00010についての考察(2024年1月)

このところ、値上がり事例が多いパネライですが、世代問わず中古相場が上昇している印象があります。

今回お伝えするのは、パネライの中では「初期」にあたる世代のPAM00010ですが、これは1997年の「PreA」時代に出たモデル。2002年に事実上の後継モデル(裏スケ化された)である114番が出たため、2001年度をもって生産終了となっています。

この10番といった時代の手巻きルミノールには、

  • マリーナ(スモールセコンド+2針)
  • ベース(2針)
  • があり、

  • 黒文字盤
  • 白文字盤
  • といった文字盤ラインナップがあります。

    それらをまとめると、

    ルミノールマリーナ

  • 黒文字盤がPAM00001
  • 白文字盤がPAM00003
  • ルミノールベース

  • 黒文字盤がPAM00002
  • 白文字盤がこのPAM00010
  • となります。

    また、それに加えて、PVD仕様やレフティなど、“変わり種”系も存在。それらを紹介すると長くなるので、ここでは割愛しますが、それら変わり種系は“人気で高値”といった印象です。

    そして、これらルミノールマリーナ&ベースの年式は、

  • PreA(1997年)
  • A番(1998年)
  • B番(1999年)
  • C番(2000年)
  • D番(2001年)
  • であるわけですが、B番の途中まで発光塗料がトリチウムだったため、トリチウム個体は特に高値という傾向があります。

    前回、この10番を取り上げたのは2016年8月でありますが、その際取り上げたのは「トリチウム個体」。2016年時点では約47万円となっていました。

    しかし、今回取り上げるのは「非・トリチウム」。

    そうであるにも関わらず、なんと現在約59万円と、かつてのトリチウム個体水準よりも高値となっているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2022年4月
    の安値
    2024年1月
    の安値
    変動額 残価率
    オフィチーネパネライ
    ルミノールベース
    PAM00010
    中古 1年
    9ヶ月
    ¥405,900 ¥598,000 192,100 147.33%

    トリチウム個体が約47万円だった2016年8月時点において、PAM00010の「非・トリチウム」は約40万円といった状態でした。

    また、2022年になっても相場はほぼ変わらず。10番は約40万円で購入可能だったわけです。

    他の記事でも説明しているように、パネライは2017年から2022年頃まで「値動きしない」という傾向があったといえるため、こういった10番の値動きは“パネライらしい”といえます。

    そして今、この10番は約59万円となっているわけで、2022年までに対して約19万円の上昇という状態。

    これもまた近ごろのパネライでよく見かける値動きだといえますが、同世代の1番と近い値動きをしていることからも、分かりやすい動き方といえるかと思います。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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