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現在相場考察

白文字盤を選択するなら、オーデマピゲロイヤルオーク15000ST

2016年10月27日更新
オーデマピゲのロイヤルオークについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2007年冬頃の安値(タイムトンネル)と2016年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。このでの変動は¥310,000だった。

ロイヤルオーク 白文字盤 15000STについての考察(2016年10月)

ノーチラスロイヤルオークオーバーシーズという三雲ブランドによるスポーツウォッチはどれもここ最近値上がり中です。

中でもノーチラスの値上がりがダントツで、ロイヤルオークオーバーシーズは同じような値上がりといったとこ。

オーバーシーズにはミディアムとラージ、クオーツと自動巻、多彩な文字盤色というラインナップが存在し、どのモデルかによって当然相場は違うのですが、自動巻+オーソドックスな文字盤という組み合わせというモノを見れば大体の相場がつかめます。

一方このロイヤルオークオーバーシーズを遥かに超えたラインナップ数が存在。さらに、2000年頃にはすでにオフショアがロイヤルオークの中心的存在となっていたように「ロイヤルオーク」というモノのイメージが必ずしもこのような3針+ブレスレットというモノではなくなりつつあるという状態。

とはいえ、ジェラルドジェンタがデザインした原型をとどめているモデルこそこの3針モデル。そして、この約33mmサイズの15000ST90年代における“三雲ブランドのスポーツウォッチ”のポジションとして最もオーソドックスな存在です。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2007年冬頃の安値(タイムトンネル) 2016年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オーデマピゲ
ロイヤルオーク
白文字盤
15000ST
中古 9 ¥538,000 ¥848,000 310,000 157.62%

同じ時代のノーチラス(3800)もそうですが、この時代の白文字盤ってちょっと新鮮なイメージ。メインモデルは紺色の文字盤であったため、白文字盤という存在は珍しいという存在なのです。

ちなみに、90年代後半にでたオーバーシーズノーチラスロイヤルオークとノリが若干異なるのですが、そんなオーバーシーズでも高値傾向なのが白文字盤です。

現在、90年代後半頃のモデルで白文字盤を買いたい場合、

という感じ。

値上がり額が最も高いのはノーチラスで、以前と比べると100万円以上の値上がり額といったところ。対してロイヤルオークは最も値上がり額が低く、前ページにも記載しているとおり約30万円ぐらいの値上がり額が妥当です。また、オーバーシーズは観測史上最安値の35万円と比較すると約40万円という値上がりです。

オーバーシーズは安いときには30万円台とノーチラスロイヤルオークと比べるとちょっと相場が安めの腕時計。

上記の通り歴史も浅く、なおかつ中身もジラールペルゴ製と安さの理由は明白です。

一方ロイヤルオークは、デザイナーも出た時期も全くもってノーチラスと被る腕時計。ムーブメントはジャガールクルトベースですが、初期のノーチラスのムーブメントも実はジャガールクルトベースです。よって、ロイヤルオークの場合、他社製ムーブメントを搭載しているといってもオーバーシーズとは文脈が違うのです。

ということで、前ページを見ると2007年との比較で約30万円値上がりしているロイヤルオークですが、他の三雲ブランドと比較するとなかなかお買い得だとも判断することが出来るのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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