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現在相場考察

そこまで伸びていない、パシャ42mm W3019351

2024年3月18日更新
カルティエのパシャW3019351について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年4月の安値と2024年3月の安値を比較し現在相場を考察。この5年11ヶ月での変動は¥240,000だった。

パシャ42mm W3019351についての考察(2024年3月)

2021年以降、90年代後半頃に現行だったカルティエの各モデルが上昇傾向となる様子があります。

特にCPCPといった名作は、3年ほど前まで長期にわたって値動きしなかったのですが、急激に上昇するようになった結果、数年前水準の3倍、5倍といった動きが見られます。

また、CPCPのような特殊な高級モデルに限らず、同世代のパシャ38mmサントスガルベといったモデルも上昇。パシャ38mmクロノグラフ1.5倍サントスガルベの機械式モデルは2020年水準に対して2倍といった状態です。

さらに、パシャ38mmよりも1つ世代が新しい(2002年頃登場)といえる、ロードスタータンクディヴァンにについても、「久々の変化」という様子が見られ、それらも1.5倍程度の上昇といった変化となっているのです。

しかし、そんな“やや古いカルティエ”において、まだ変化が見られないモデルが存在。

それが、2005年登場のパシャ42mmであります。

これは、パシャ38mmの後継モデルにあたり、上級版だけあってムーブメントはJLCベース。

特に、SSのブレスレットモデル、W31072M7は特に値動きしていない傾向があり、現在水準は2018年10月と5万円程度の差(残価率は約110%)にとどまっているのです。

パシャ38mmについては、3針やGMTなど、ほぼすべてのモデルをとってしても、2021年よりも前との比較で1.5倍、すなわち残価率が150%程度になっていることを考えると、パシャ42mmあまり伸びていないといえます。

そんなパシャ42mmですが、今回お伝えするYGモデル、W3019351についてはSSモデルよりも伸びが見られる様子があります。

前回、このW3019351をお伝えしたのは2018年4月でしたが、その際は108万円。それに対して、現在水準は132万円となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年4月
の安値
2024年3月
の安値
変動額 残価率
カルティエ
パシャ42mm
W3019351
中古 5年
11ヶ月
¥1,080,000 ¥1,320,000 240,000 122.22%

2018年4月⇒現在までの約6年間において、W301935124万円ほどの上昇をしたわけですが、この間の残価率は約122%となります。

これは、パシャ42mmとしては動いているほうですが、ロードスタータンクディヴァンなどの150%程度といった残価率と比べると弱めという側面もあります。

このところ、やや古いカルティエの中古相場が上昇する傾向があるなか、不思議とそこまで伸びていないパシャ42mm

筆者個人的には、この42mmの革ベルトが、どことなく高級時代のラジオミールを洗練させたような感じがして好きなため、もう少し評価されても良いのではないか、と思っています。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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