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現在相場考察

2019年7月並に値下がり、ルミノールクロノPAM00052

2024年4月15日更新
オフィチーネパネライのルミノールPAM00052について斉藤由貴生が執筆。本記事では2022年6月の安値と2024年4月の安値を比較し現在相場を考察。この1年10ヶ月での変動は¥-456,000だった。

ルミノールクロノ PAM00052についての考察(2024年4月)

このところ、2000年代に現行だった“レギュラーモデル”の多くが「久々に上昇」となっているパネライ。

しかしながら、2000年代世代でもエルプリ搭載のルミノールクロノあまり評価されていない様子があります。

今回お伝えするのは、PAM00052でありますが、これは1999年に500本限定で出たモデル。ルミノールクロノ最初のモデルであります。

52番が登場した翌年から、ルミノールクロノはレギュラー化。2000年に72番(ブレスレット)と74番(革ベルト)が登場しましたが、「レギュラーモデル(=限定モデルではない)」といっても、エルプリ搭載のフラッグシップモデルといったキャラクターでした。

当時のパネライは、ラジオミールを最上級としていたわけですが、ラジオミールが「ドレス系の最上級」ならば、ルミノールクロノ「スポーツ系の最上級」といったキャラクターだったといえます。

そういったキャラクターとエルプリ搭載ということもあり、2000年年代前半の印象は「デイトナ16520のライバル」だったといえます。

2003年ごろまで、パネライは、ラジオミールルミノールともにクロノグラフ=上級モデル」といった位置づけとしており、ラジオミールではクロノグラフのラインナップが「超スペシャルモデルのみ」といった展開だったほどでした。

しかし、2004年頃からクロノグラフの位置づけが変化。そして2007年にはラジオミールクロノの通常モデルもデビューし、それ以降「パネライのクロノグラフ」における特別感は弱まったといえます。

そういったことが影響してか、2024年の今でも、ルミノールクロノ(エルプリ世代)の相場は下落気味。

特に、このPAM00052は、目立った下落となっており、2022年6月水準に対して45万円もの値下がりとなっている状況であります。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2022年6月
の安値
2024年4月
の安値
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ
PAM00052
中古 1年
10ヶ月
¥1,490,000 ¥1,034,000 -456,000 69.40%

エルプリ世代のルミノールクロノは、現在この52番の他に72番や60番(限定のフライバックモデル)などがありますが、いずれも上昇している様子がありません。

冒頭でもお伝えした通り、このところは2000年代に現行だったレギュラーモデルが「久々の上昇」となっているわけで、同じ40mmブレスレットの51番などは過去最高値更新といった様子であります。

その一方、ルミノールクロノでは、この52番や60番といった特別感があるモデルが下落している様子があるわけです。

この52番の現在水準は、2019年7月並(当時108万円)といった様子であるため、筆者としてはルミノールクロノが今、検討する価値があると思っています。

ちなみに、このPAM00052のベゼルには、“タキメーターあり”と“なし”がありますが、初期モデルでは”なし”となっており、後にタキメーターありに交換可能だったという話があります。

今では、タキメーターなしのほうが52番の“ド初期モノ”らしさが際立っているといえるため、レア感があるのですが、相場ではタキメーターの有無でそこまで値段が変わらないといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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