コンプリケーションモデルとしては、最も安価な中古相場といった印象があったトラベルタイム。
なぜ、そういった印象があったかというと、新品時代の実勢価格が最も安価だったからでしょう。
そんなカラトラバトラベルタイムでありますが、2010年代になると「年次カレンダー5035系」よりも高い中古相場へと変化。
特にこの5134G-001は、2017年時点で約236万円となっており、その時点で5035超えとなっていたのです。
そして、2018年には250万円に到達。2017年、2018年といった時期は5134G-001が年々高くなっている印象がありました。
しかし、それから5134G-001は値動きが停滞。前回、お伝えした2021年7月時点では232万円となっており、なんと「2018年水準よりも安価」といった状態にだったのです。
2021年7月において、5134G-001は2017年水準と同等といった様子を見せていたわけですが、その時期において、そういった状態のパテックフィリップは珍しかったといえます。
そんな5134G-001でありますが、現在水準は308万円となっており、「2018年より安値」や「2017年水準と同等」といった状態からは脱している様子であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年7月 の安値 |
2024年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
トラベルタイム 5134G-001 |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥2,320,000 | ¥3,080,000 | 760,000 | 132.76% |
5134G-001は、2022年2月において約305万円という水準に達していたものの、その後は270万円台程度にまで下落。
そして、今にかけて回復傾向となり、現在ボトム価格は308万円となっているのです。
この308万円という水準は、2022年2月3月水準よりも若干高値といった様子であるため、5134G-001としては、かなりな高水準だといえるかと思います。
ただ、現在5035系のK18モデルが400万円前後といった水準に達しているため、それと比べると5134G-001は100万円程度安価といった状態でもあります。
2017年から2020年頃にかけて、年次カレンダーよりも高値となっていた5134G-001でありますが、上昇傾向となっている現在水準をもってしても5035よりも100万円安値。それを「どう捉えるか」は、人によって意見が異なるでしょうから、面白い議論になりそうだと思います。