アクアノートは、パテックフィリップ初のラバーベルトモデルとして1997年に登場しました。
その際出たのが5060A-001なのですが、翌年1998年には、5066と5065にマイナーチェンジ。5060A-001は、わずか1年だけのみラインナップされていたのです。
「わずか1年のラインナップ」というのは、かなりな短命モデルといえますが、パテックフィリップでは稀にこういったことが発生。有名なのは、ノーチラス初のコンプリケーションモデルである3712/1A-001でしょう。
3712/1Aは、デビュー間もない頃から「レアモデル」となっていた一方、この5060A-001についてはそういった評価がされていませんでした。
それどころか、機械式アクアノートで唯一の『非・裏スケ』仕様であるため、最も安価なアクアノート(機械式メンズサイズにおいて)となっていたのです。
ただ近年、5060A-001は以前よりも評価されるようになってきており、「最も安価なアクアノート」というポジションから脱却しているといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2024年2月 の安値 |
2024年5月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
アクアノート 5060A-001 |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥4,780,000 | ¥5,995,000 | 1,215,000 | 125.42% |
今年2月時点で5060A-001は、478万円となっていたのですが、わずか3ヶ月で見事に回復したといえます。
5060A-001は2023年から評価されるようになったといえますが、2月時点では、息切れを起こしたかのように下落していたのです。
しかしながら、そういった状態は一時的な現象にとどまり、わずか3ヶ月で121万円もの上昇という動きを見せ、今では600万円台も射程圏内という状態にまで変化しています。
なお、現在のボトム価格は過去最高値更新状態であるため、5060A-001は、「今が最も高値」だといえます。
ちなみに、人気モデルの多くは2022年2月頃が過去最高値でありますが、5060A-001はその頃、中古売り出し個体がありませんでした。
5060A-001は、中古でよく見かけるという印象があるため、そこまで「レア」という感覚はないかもしれませんが、実は「1年のみの生産」であるため、将来的には『中古売り出し数がゼロ⇒その後上昇』などということがあり得るかもしれないと筆者は思っています。