ゴールデンエリプスといえば、かなり渋めのコレクションのイメージです。
多くのモデルが100万円以上は当たり前というパテックフィリップの中でも、ゴールデンエリプスだけは100万円以下で売られていることが多いため、不人気シリーズという印象になります。
カルティエなど他のブランドだと、こういうポジションのモノは大抵が80年代ぐらいまでで生産終了となったモノ、そしてクオーツというのが一般的。
しかし、このゴールデンエリプスは2016年でも現行モデルなのです。
そんなゴールデンエリプスの中で、この5028はカラトラバ5000のゴールデンエリプス版という感じ。
4時位置についたスモセコがまさしく5000という感じですが、その見た目が表すとおり、中身もキャリバー240と5000と同等。
まさしくこのモデル、5000とほぼ同じ内容なのです。
先日、カラトラバ5000の記事をお伝えしましたが、その際登場した個体は約130万円。そしてすぐに売れてしまいました。
それに対してこのゴールデンエリプスは約95万円。ほぼ同じ内容でも5000より約35万円ほど安く買うことができます。
ただ重要なのは、買うときに「安いかどうか」を判断するのではなくて、買った値段と売った値段の「差額」です。
買った値段より売った値段のほうが高ければ、時計を楽しんで儲かるということになります。
また、買った値段より売った値段が安かったとしても、その差額が少なければ「中途半端な時計を買うよりお得に高級腕時計を買えた」ということになります。
よって重要なのは売るときのことを想定するということ。
ではこのゴールデンエリプスの場合はどうなのか。
ゴールデンエリプス自体の評価は先で述べたように「安め」なので、現時点ではあまり人気がない模様です。
ですから、購入できる額も安い代わりに売るときも安いかもしれません。
しかし、この5028はゴールデンエリプスの中でも特殊なため、ちょっと違った見かたが重要です。よって、5028に関しては通常のゴールデンエリプスとは別、すなわち若干高く評価される可能性があると思って良いと思います。
それともう一つ、ゴールデンエリプスってなんだか2000年代前半のノーチラスと同じ香りがするのです。
この特徴的なちょい渋めの見た目、「キムタクがしている」など何らかのきっかけがあれば人気となってもおかしくないモデルだと思うのです。
そしてその中で、5000のようなこの5028は、かなりレア物のゴールデンエリプスとなり、ノーチラスパワーリザーブ(3710/1A)のように化ける可能性を秘めていると感じます。