「永久カレンダーのクォーツモデル」は、それほど珍しくない印象がありますが、多くの場合クロノグラフといった機能が搭載されている印象があります。
しかしながら、コンステレーションの1552.30の場合、見た目はいたってシンプル。オーソドックスな腕時計のように、『3針+デイト』となっているのです。
そうであるにも関わらず、この1552.30には“永久カレンダー”が搭載。その意外性が面白い1本だといえます。
搭載されているムーブメントはETA252.511なのですが、この1552.30の他にもブルガリブルガリのBB33SL等にも採用されています。
永久カレンダーですから、3時位置にある「小窓」のデイトは、30日(6月)の次は1日を示します。また、竜頭を長押しするとデイト部分が勝手に動き、“月”と“4年の年次”を示すローマ数字が登場するという、機械式ではできなさそうな仕掛けも存在するのです。
こういった面白い内容が搭載されているわけですが、流通数が少なく、特にコンステレーションの1552.30は、近頃中古市場で見かけることが少なくなりました。
そんな1552.30ですが、今約1年ぶりに中古個体が登場している様子。
では、その価格はどういった状況かというと約14万円であります。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2020年9月 の安値 |
2024年7月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
コンステレーション 1552.30 |
中古 | 3年 10ヶ月 |
¥118,000 | ¥145,860 | 27,860 | 123.61% |
この1552.30を最初に紹介したのは2017年8月でありますが、その際は7万3800円で購入可能でした。
その約7万円という価格は、当時の「クォーツのコンステレーション」でよく見る相場だったため、1552.30は『珍しい永久カレンダー』ということが相場に考慮されていなかったといえます。
それが、2020年9月に1552.30は約11万円に到達。その時点で、他の同世代クォーツよりも高値となったため、1552.30の『永久カレンダー』という点が評価されていたといえるでしょう。
そして、現在水準は約14万円。値動き自体は、3年10ヶ月で3万円程度の上昇と緩やかながら、ずっと値上がり傾向だといえます。
なお、こういった「珍しい要素」を持つオメガは、急激に変化するという事例があります。
それが、デビルのジャンピングアワーなのですが、4853.61は2022年頃まで現在の1552.30と同じような価格帯となっていました。それがある時点から急激に上昇し、今では70万円程度に変化しています。
そのような事例があるため、『珍しい永久カレンダー』という要素がある1552.30も今後どういった評価になっていくかが気になります。