この時計、ブルガリが2002年に発売した「アルミニウム」シリーズの金無垢バージョンです。
「アルミニウム」なのに金無垢とはややこしいのですが、この場合の「アルミニウム」とは素材を指すのではなくてシリーズ名を指します。
よって、アルミニウムの金無垢バージョンのこれ、プラスチックの竜頭や黒色チタンの裏蓋など、金無垢モデルでありながらもアルミニウムのカジュアルさを踏襲しています。
ただ、それはアルミニウムの“カジュアルである”という個性を活かしたに過ぎず、バックル部分はイエローゴールドのDバックルとするなど、力を入れるべきところにはきちんと“高級モデル”にふさわしいパーツが使われているのです。
しかしこの時計、定価100万円以上する宝飾ブランドの金無垢スポーツウォッチでありながら、長らく中古が30万台で買える存在。
ただし、時計相場が全体的に高いときは30万円台後半、安いときには30万円台前半と分かりやすい相場曲線を描く時計でした。
それが今年の10月、なんと28万円というかなり安いものを発見。当然、すぐに売れてしまい、今この時計が欲しいと思っても、その時の金額に8万円多く出さないと買うことができないという事になってしまっています。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年10月 の安値(楽天) |
2016年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ブルガリ
ディアゴノ AL38G |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥280,800 | ¥361,800 | 81,000 | 128.85% |
このブルガリのAL38G、比較的マニアックな存在ですが、きちんと人気があり、30万円台前半ではすぐに売れてしまう模様です。
金とラバーという組み合わせ、そしてラバー素材のベゼルを採用したこのデザインは、近年登場したロレックス初のラバーベルト搭載モデル「ヨットマスター116655」とデザインの方向性が似ている時計。
このデザイン、非常にかっこいいと思います。
ちなみに、116655の現在相場は新品でも中古でも200万円前後といったところ。
それと比べると、このAL38Gの30万円台後半という現在相場も可愛く思えてしまいます。
そして、実際にはめたときの満足感はまったくもって30万円台の時計に見えないのがこのAL38Gの良さ。
当然といえば当然ですが、ブルガリという名の通った宝飾ブランドの定価100万円以上する時計ですから、それに見合った品質は担保されています。
しかもこの時計、アルミニウムに比べて程度の良いものが多いというのも良い点です。
何度もお伝えしてきましたが、近年程度の悪いアルミニウムが増えてきています。
そして、程度の悪いものと程度の良いのので倍の価格差が付くという、他の腕時計では見れれない現象が起きているのです。
しかし、このAL38Gの場合、存在がマニアックかつ、もともと高いという事情のため、全体的に程度の良いものが多いのが嬉しい点。
程度が良く、デザインも良く、所有満足感も高いこの時計、30万円台後半でも適正価格のように思います。