シャネルJ12のホワイトセラミックは2003年に登場して以来、多くの人にインパクトを与え、人気モデルとして君臨したモデル。
シャネル初の男性用モデルとして話題になったのは一瞬で終わることなく、2003年にデビューしてからかなり長い間人気のモデルだったのです。
2007年頃のロレックスが全体的に高かった頃には高く、ロレックスが全体的に安かった2009年頃は安い、というようにロレックスとほぼ連動して高くなったり安くなったりしていたこの時計。
しかし、今年に入ってその常識は崩れてしまいました。
2015年頃までは中古で40万台で取引されるということもあったのが、今では20万円台前半で購入可能です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2010年8月 の安値(ヤフオク) |
2016年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
シャネル
J12 ホワイトセラミック H0970 |
中古 | 6年 4ヶ月 |
¥328,000 | ¥235,440 | -92,560 | 71.78% |
2010年8月の相場は33万円程度といったところです。
2010年というとロレックスのエアキングが14万円で買え、ステンレスのデイトナも70万円台で買えた時代。
その時期でも33万円という価格だったJ12のホワイトセラミックですから、この20万円台前半という相場は過去最安に近い額だと思います。
しかし、ロレックスなど他の時計は高くなったままなのに、なぜJ12だけが値下がりしてしまったのでしょう。
しかも、その値下がり額は2010年の基準値以下という半端じゃない値下がりなのです。
例えば、ロレックスやパテックフィリップだって2014年より安くなっているものもありますが、いくら値下がりしたからといって2010年と同水準にまでなるものは見かけません。
ですから、このホワイトセラミックのJ12の値下がりには、他の時計と異なる要因があるはずです。
おそらくその原因として考えられるのが、インパクトのある時計が敬遠されているという現象だと考えられます。
近年値下がり傾向な時計に共通するのは、ひと目でそのブランドが分かる時計。
ただ、それらと異なるのはフランクミュラーなどが2010年と比較して常に値下がり状態なのに対して、J12はいったん高くなったにもかかわらず2016年に急に安くなったという点。
この2016年にいきなり安くなったという点だけはこれといった強い理由を見つけることはできませんでした。
しかし、ロレックスが高いことから腕時計が全体的に高いという印象の今、なんとJ12をかなり安い価格で買うことができるという意外なことが起きているのです。
このJ12、ホワイトセラミックという、他では見られない素材を採用していることから、変わり種時計として1本持っておくには良いポジションだと思います。
そして、今のように安い価格でこそそのポジションが発揮されることでしょう。
ちなみに、先程筆者が電車に乗っていた時、少し派手目のフェンディのセーターを着た男性がこのJ12ホワイトセラミックを付けていて、かなりかっこいいと思いました。
女性など、比較的若い人が付けているイメージのJ12ですが、年配の男性が派手目のファッションに合わせるという着こなしこそこの時計に合うと思います。