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現在相場考察

ゼニスポートロワイヤルVエリート、金無垢ラジオミールと同じムーブメントを搭載

2016年12月26日更新
ゼニスのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2010年11月の安値(ヤフオク)と2016年12月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この6年1ヶ月での変動は¥-7,900だった。

ポートロワイヤル Vエリートについての考察(2016年12月)

この時計、ゼニスの「エリート」という価値あるムーブメントを搭載しているのもかかわらず15万円台という価格です。

ゼニスといえば、エルプリメロというムーブメントが有名なマニュファクチュールブランドです。

価値あるクロノグラフムーブメントのエルプリメロに対して、価値ある3針のムーブメントがこのエリートといったところでしょう。

エリートといえば、2000年代前半のパネライの高級モデルに搭載されていたことでも有名。

当時のパネライは、100万円近くする高級モデルにおいてのみゼニスのムーブメントを採用。

当初の裏スケ仕様はそれら高級モデルのみという差別化を図っていたのです。

そして、その高級モデルといえば、金無垢仕様しか無かったラジオミール40mmPAM00062/PAM00103)。

このラジオミールに搭載されていたムーブメントこそゼニスエリート「Cal.680」です。

当時の定価は100万円以上、新品実売価格も85万円前後とだいぶ高級なモデルだった金無垢のラジオミール

その頃、ステンレスのルミノールマリーナは新品が40万円台ロレックスGMTマスターは新品が30万円台で売られていたため、比べてみるといかに高級なモデルだったかが分かります。

現在、金無垢ラジオミールPAM00103は中古が120万円するため、過去からかなり値上がりした投資価値のあった時計。

そしてこの同じくエリートというムーブメントを搭載するこの時計、エリートといっても種類がありそうですが、なんと高級パネライと同じく「Cal.680」を搭載

にも関わらず、15万円台という中古オメガ並の価格で買うことができるのです。

ゼニス(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2010年11月
の安値(ヤフオク)
2016年12月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ゼニス
ポートロワイヤル
Vエリート
中古 6年
1ヶ月
¥165,900 ¥158,000 -7,900 95.24%

このポートロワイヤルシリーズは、ゼニスがLVMHグループ入りした後にモデルチェンジしたシリーズで、製造された個体も2005年以降のモノが多く、比較的新しい時計です。

しかし、エルプリメロ搭載モデルが20万円台前半で売っているなど、かなり評価の低い時計。

エルプリメロ搭載モデルはパネライだと安くても60万円台デイトナ16520だと現在140万円近くするためかなり価値ある存在と認識されています。

それがポートロワイヤルになると、エルプリが20万円台前半エリートに至っては10万円台中盤という存在になっているのです。

では、ポートロワイヤルがだめな時計なのかというとそんなこともありません。

日本ではどの個体でも10万円台で売られている模様ですが、海外では30万円台で売られていたりするのです。(国によっては日本と同じ相場のところもあります)

この時計、かなり価値あるムーブメントを搭載しているのにもかかわらず、かつて新品10万円台だった中古オメガと同価格で買うことができるという、かなりのお買い得腕時計なのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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