この1年ぐらいの間、パネライのオーソドックスなモデルが値上がりしている様子がありますが、その反面、ルミノールクロノについてはそこまで伸びている雰囲気がありません。
2003年度まで販売されていたルミノールクロノは、ルミノール系のフラッグシップといえる存在だったわけで、ベースムーブメントはエルプリメロとなっています。
また、ケースはチタンなのですが、ベゼルやブレスレットの一部に鏡面ステンレスを使用。見た目が凝っている点も魅力的であります。
そういった“良さ”がルミノールクロノに存在するにも関わらず、他のパネライが伸びる一方で「そこまで伸びない」というのは不思議な状態だと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2021年3月 の安値 |
2025年1月 の安値 |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ PAM00122 |
中古 | 3年 10ヶ月 |
¥1,050,000 | ¥1,143,000 | 93,000 | 108.86% |
今回取り上げたのはPAM00122ですが、これはエルプリ世代のルミノールクロノとしては、最も後に出たモデルであります。
登場年は2003年なのですが、その年をもってゼニスベースのムーブメントがパネライから消えてしまったため、122番は限定モデルではないものの、限定モデル並みの数の少なさであります。
“最も新しい”という点と、“2003年のみ”ということから、122番はこれまでルミノールクロノとしては『高い方』となっていた経緯があります。
ただ、前回この122番をお伝えした2021年3月時点では「2016年水準とあまり変わっていない」という状態となっており、105万円という水準でした。
それに対して122番の現在水準は約114万円。
2021年3月水準に対して約9万円の値上がりとなっているものの、近頃「過去最高値更新」となっているベーシックなパネライと比べると「そこまで伸びていない」という印象です。
この122番は、2016年水準との比較でも約15万円高といった状態。2016年から現在にかけて、他のライバルモデルが大きく伸びているため、相対的なポジションとして、122番はかつてよりも「だいぶ安い」と感じます。
そういった意味で122番は、今検討する価値ある状態だと思います。