2006年にリニューアルされた現行世代では白文字盤が不人気ですが、それ以前の世代では白文字盤は人気モデルです。
1982年にデビューした33mmのノーチラス3800の文字盤は、青文字盤と白文字盤、そしてマットな黒文字盤が存在。
ノーチラスといえば、現行モデルでもおなじみのエンボス加工がされた青文字盤が象徴的ですが、90年代のノーチラスのメインカラーはマットな黒文字盤でした。
そして、3800において最も数が少なかったのがこの白文字盤なのです。
エンボス加工の白文字盤は、白という色の新鮮さと、希少性、そして90年代頃から設定されたため、3800の時代のノーチラスにおいて『新しい』というイメージがあるのです。
ですから、どの時期においても他の文字盤より10万円程度高いという印象があります。
そして、単に高いというだけでなく、あまり売られるのを見かけない希少なモデルなのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2011年11月 の安値(ヤフオク) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 3800/1A-011 |
中古 | 5年 3ヶ月 |
¥1,101,000 | ¥2,122,000 | 1,021,000 | 192.73% |
現行モデルの5711において白文字盤のノーチラスは青文字盤より50万円以上安いという状況です。
それでも270万円以上とかなりの高額なのですが、不人気という印象に写ります。
しかし、3800だと青文字盤より高い傾向。
3800の白文字盤に人気があるのは、単に数が少ないからという理由だけでなく、文字盤デザインも関係すると思います。
5711と3800の白文字盤においてデザイン的に最も差があるのはバーインデックスと針の形状。
3800は細いのに対し、5711はかなり太め。
ノーチラスという時計のキャラクターには細めのインデックスと針のほうが合っていると感じます。
よって、デザイン的に3800の白文字盤は人気があり、3800/1Aの中では高めという傾向なのです。
なお、2011年頃は110万円台という価格だったのですが、今ではそれより100万円以上の値上がり。
5年間ノーチラスを楽しんで100万円も高くなるわけですから、買っておけば良かったというのは間違いありません。
なおノーチラス、何度も値上がりを繰り返しているため、常にチャンスがあるというすごい腕時計です。
2000年代前半までは80万円台で新品が売られていましたが、2005年頃にかけて中古で130万円程度という額まで値上がり。
その後も値上がり続けましたが、リーマンショックをきっかけとしてガバッと値下がりし、上記のように100万円程度という相場になりました。そして、そこからかつての額を上回るほど値上がりをし、今では200万円以上という相場なのです。
3800が現行だった頃は今と違ってノーチラスの人気があまり無かったため、数が少ないというのも要注意。
生産年数は1982年から2005年頃と長期に渡るのですが、もしかしたら5711よりも生産数が少ないなんてこともあるかもしれません。
5711は標準でジャンボサイズかつ裏スケ仕様の魅力的なモデルですが、2ピース構造というノーチラスの特徴を兼ね備えている3800も非常に魅力的な1本だと思います。