ロレックスのカジュアルラインであるチュードルは、今も昔もマニアックな時計ファンに好まれるブランドです。中でも、人気のあるモデルがこのクロノタイムであり、今ではかなり高値のモデルとなっています。
チュードルは、今の現行モデルがそうであるように、オメガをライバルとする価格帯を狙ったブランド。
ですから、このクロノタイムも新品時はオメガのスピードマスタープロフェッショナルと同水準の価格で販売されていたのですが、今では同じ時代のスピードマスターの2倍程度という価格まで上昇しています。
このクロノタイム79160は他のチュードルと比較して頭一つ高いとう傾向なのですが、高値の理由はロレックスパーツが多く使われているという点にあります。
年式によっても異なるのですが、ムーブメントと文字盤以外は基本ロレックスのパーツを使用。
ブレスレットのバックル部分はチュードルロゴでも、形状はロレックスと同等というのも人気の秘訣でしょう。
ちなみに同じくクロノタイムでも「タイガー」という愛称が付くモデルは、ロレックスには無いデザインの5連ブレスレットが装着されているためか、このモデルよりだいぶ安く20万円台で購入可能です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2013年1月 の安値(ヤフオク) |
2017年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チュードル
クロノタイム 79160 |
中古 | 4年 1ヶ月 |
¥278,000 | ¥462,240 | 184,240 | 166.27% |
現在、クロノタイムは50万円台のモノが多く、この記事の個体の約46万円という額はかなり安いほうです。
50万円前後という価格はロレックスだとサブマリーナノンデイト(14060M)に相当する額ですが、2013年の相場においても両者は30万円を切る価格という同じ額でした。
つまりここ5年ぐらいは、サブマリーナノンデイトと同じ価格というのがクロノタイムの相場なのです。
しかし、クロノタイムの79160は95年頃でも新品で販売されていたのに最近は“アンティーク”という扱い。
同じく95年の5桁リファレンスのロレックスはサブマリーナを含めてまだまだアンティーク扱いとはなっていません。
クロノタイムがアンティーク扱いされる理由の1つは今のチュードルと雰囲気がかなり異なるからでしょう。
今のチュードルのモデルにはロレックスと共通するパーツが使われなくなっているため、希少性の上でも79160は人気が出やすい傾向なのです。
さらに、文字盤など一部交換パーツの供給も無くなっている傾向で、メンテンスに工夫が必要という点もアンティークな要素の1つでしょう。
よってこのクロノタイム、コアな時計ファン向けのマニアックな1本として、今後も今の水準の相場が続くと思います。