2001年から注目されつつあったパネライですが、その頃注目されていたのはブレスレットモデルです。
ロレックスの次に買う時計、として注目され始めた当時、ブレスレットモデルという存在はロレックスに親和性が高く人気だったのです。
今ではパネライといえば革ベルトという印象で、ラインナップの中心も街中で見かけるのも革ベルトが中心です。
しかし、その頃パネライの革ベルトモデルは20万円台半ばという相場。
ブレスレットの40mmルミノールマリーナが45万円前後だったのに対し、だいぶ安かったのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2001年8月 の安値(2社平均値) |
2017年3月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00001 |
新品 | 15年 7ヶ月 |
¥260,400 | ¥398,000 | 137,600 | 152.84% |
2001年当時の約26万円という価格はかなり安く感じますが、それでもそれ以前と比べると若干の値上がり状態です。
2001年以前は新品が20万円程度で売っていても誰も注目することなく、その頃「変わり種時計」として一定の需要があったアランシルベスタインやアイクポッドなどと同じ扱い、というのがパネライにおける当時の印象。
実際当時の、20万円台というオメガ以上カルティエブルガリ未満という額は、変わり種扱いを受ける多くの時計に見られた相場です。
よってその頃パネライを買うということは、例えるならば「ちょっと変わり種の時計を売れない覚悟で買う」という感じです。
ただ、その頃見かけた変わり種時計はその後「20万円から1万円になってしまった」なんて値下がりすることなく、多くの時計がその頃の新品に近い中古相場を維持しているのですが、「売る」という文化が今以上に発展していない2001年においては「将来的に1万円ぐらいでリサイクルショップで売られる日が来るのではないか」という想像をする人すらいたのです。
一方、エクスプローラなどは、一度買っても、それを下取りに出してデイトナを買う、という行為が知られており、「売れる」という印象がありました。
つまり、2001年当時の見え方では、「主力モデル以外を買う」ということがリスクに感じた傾向があるのです。
しかし、その時このPAM00001を買っていたなら、今頃10万円以上の値上がりを体験。
実はこの時計、新品で買ってもそれ以上の価値となる凄い時計だったわけです。
とはいえ、2001年に運良くPAM00001を買った人は、翌年2002年に値上がりしたことに気づき、「買ってよかった」と思ったでしょう。
2002年からの本格的なパネライブーム時より、このPAM00001の扱いが、変わり種から人気モデルへと変化し、そのイメージが定着。
ですから、それ以降、中古が26万円でもかなり安く感じるのがこのPAM00001というモデルです。