アイスブルーといえば近頃、500万円以上するデイトナ116506のイメージですが、元祖アイスブルー文字盤といえばこの118206です。
118206の前モデル、18206の頃よりプラチナにのみ設定される青文字盤という存在はあったのですが、5桁時代のモノはアイスブルーというよりもラピスラズリに近い色。アイスブルーの存在もあった模様ですが、かなり数が少なく、文字盤交換によるものなのか純正なのかは不明。
少なくとも言えるのは、118206のアイスブルー文字盤こそ、最初に憧れの対象となった存在です。
118206が登場したのは2001年ですが、それ以前の段階では“プラチナのデイデイト”に対する話題はありませんでした。
2001年に新型デイデイトとして118206が登場した後、この若々しく美しいアイスブルー文字盤に密かな話題が生まれたのです。
デイデイトは以前より金無垢専用モデルとして、ロレックスにおける最高の位置にいました。
ロレックスブームが始まってからまだ3年も経たない2001年において、新型デイデイトの新品実勢価格は200万円近くもしたため、プラチナだろうがホワイトゴールドだろうが“高いモデル”という印象に違いはありませんでした。
アイスブルー文字盤は登場時より雑誌で大々的に取り扱われたりして注目されたというよりも、売出情報などを見たときに「良い色の文字盤がある」と思ったら、プラチナ限定の文字盤で“高い”ということが認識されありがたみが増したのです。
そして、どの時代でも200万円を切ることは基本的になく、常に高いモデルとして憧れの対象となる時計なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2015年9月 の安値(ヤフオク) |
2017年4月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイデイト アイスブルー文字盤 118206 |
中古 | 1年 7ヶ月 |
¥3,078,000 | ¥2,700,000 | -378,000 | 87.72% |
憧れのモデルとはいっても、実は最近は値下がり傾向なデイデイト118206。
もちろん、最も安かった2010年の約200万円という価格から比べると、今でも値上がり状態に変わりはありません。
しかしこの時計、2015年9月には今より40万円近くも高い、300万円を超える額で取引されており、もっと値上がり状態だったのです。
ロレックスの多くのモデルは2014年や2015年に、それ以前と比べて“かなり高くなった”という印象がありましたが、今ではそこから更に値上がり状態なモデルも多々あります。
一方パテックフィリップのアクアノートは2014年に最も高値になった後、今にかけて値下がり状態。
このアイスブルーの場合、ロレックスよりもアクアノートに近い値動きをした、といって良いでしょう。
かつて、アイスブルー文字盤といえばこの118206しかありませんでしたが、今となっては、大注目のデイトナ116506やデイデイト2、そしてチェリーニにも存在します。
よって、アイスブルーという選択肢は増えたため、300万円以上という領域に手を出す場合、デイトナなど他のモデルが魅力的に映るのかもしれません。
とはいえ、この36mmのデイデイトとアイスブルーの上品さは非常に美しく、他のモデルにも負けない魅力があると思います。
そして、驚くべきは今の270万円というアイスブルー118206の価格、なんとステンレスのノーチラスより安いのです。