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現在相場考察

クロノメーターになった後期の、サブマリーナノンデイト14060M

2017年5月2日更新
ロレックスのサブマリーナー14060Mについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2012年9月の安値(ヤフオク)と2017年4月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年7ヶ月での変動は¥195,800だった。

サブマリーナ Z番 16040Mについての考察(2017年4月)

サブマリーナというとデイト付きの16610116610LNという印象が強いため、デイト無しのモデルはあえて「ノンデイト」と呼ばれます。

そんなノンデイトですが、最近ではノンデイトである5513がそれより高級なデイト付きの1680を上回る相場、というようにとても人気。

今でこそ最新モデルの114060はちょっとしたロレックス販売スペースで見かけることもよくある印象ですが、かつては見かけることが少ないモデルでした。

サブマリーナといえばデイトという印象が強く、ユーザーからの人気も店頭での取り扱われ方もマニアックという表現が似合うモデルだったのです。

スポーツロレックスといえばクロノメーター規格にパスしているというのが標準的な内容という印象ですが、このノンデイトは“ノンクロノメーター”という希少種

実際、5桁時代のロレックスにおいてノンクロノメーターはサブマリーナノンデイトとエアキングぐらいだったため、スポーツ系というくくりでなくても例外的な存在でした。

そしてエアキングが6桁リファレンスにモデルチェンジしたと同時にクロノメーターとなり、モデルチェンジが行われなかった14060Mもクロノメーターとなったのです。

2001年においてエアキングやエクスプローラのムーブメントが新しくなったのと同じく、14060にもキャリバー3130が採用。

そして、リファレンスに「M」が付き14060Mとなるのです。

しかし、クロノメーター化された際はリファレンスに変更がなかったため「後期」などと呼ぶしか無く分かりづらい印象です。

ただ、画像を見ればクロノメーター化されたことにより4段化された表記が与える文字盤の印象は、ひと目で後期モデルと分かる存在感。

さらにこの時期、ルーレット仕様となったため、より一層後期特有の“新しさ”を感じられるモデルです。

1989年に登場した14060ですが、「M」も含めて2012年まで生産されました。

後期モデルが登場したのは2006年頃ですから、後期だけで6年間も製造

とはいえ、後期がレアという印象は存在し、いつの時代も他の年式と比較して高値という傾向でした。

ロレックス サブマリーナー 14060M¥1,238,000〜¥1,768,000(2024年11月23日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2012年9月
の安値(ヤフオク)
2017年4月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
Z番
16040M
中古 4年
7ヶ月
¥355,000 ¥550,800 195,800 155.15%

2012年に約35万円という相場ですが、2011年頃までは30万円を切る水準であり、その頃既に値上がり状態。

ですから、2012年の時点で“ちょっと高くなった”という印象はあったのです。

2012年と2017年を比較すると20万円近い値上がりとなりますから、その頃「ちょっと高い」と思っても買っておいたほうが良かったモデルということになります。

ちなみに、最近サブマリーナノンデイト自体の相場が上がっており14060は前期でも後期でも50万円以上という水準。

ということで14060は現在、クロノメーター化された後期とそれ以前のモデルとの間で価格差が少なくなっている状況です。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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