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現在相場考察

3つの希少要素、ロレックス『GMTマスター2』16713RGグレー文字盤

2017年5月21日更新
ロレックスのGMTマスター16713RGについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2013年7月の安値(ヤフオク)と2017年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この3年10ヶ月での変動は¥278,000だった。

GMTマスター2 グレー文字盤 16713RGについての考察(2017年5月)

グレー文字盤という存在はスポーツロレックスにおいて「高級」を意味します。

採用されるのはコンビ以上のモデルに限られ、デイトナヨットマスターGMTマスター2、サブマリーナで選択可能。

デイトナヨットマスターが通常文字盤にもグレーを用意するのに対し、GMTマスター2とサブマリーナの場合はダイヤ文字盤にしかグレーの設定がありません

デイトナヨットマスター“高級モデル”であるからこそ、通常文字盤にもグレーが設定されているわけですが、それがあまりにもサラッとしているため、グレー文字盤は特に人気というわけではありません。

一方、GMTマスター2とサブマリーナの場合、グレー文字盤はダイヤ文字盤に限られ、さらに6桁時代からは設定がないことから、逆にレアというイメージがあります。

5桁リファレンス時代におけるダイヤ文字盤の扱いは、GMTマスター2とサブマリーナでは同様で、両者ともダイヤ文字盤にだけグレー文字盤とシャンパン文字盤が用意。

GMTマスター2の12時、6時、9時位置にはルビーが、サブマリーナの同位置にはサファイアが配置され、それぞれRGSGというアルファベットがリファレンス末尾についています。

また、ダイヤ文字盤以外でも、5桁リファレンス時代のGMTマスター2とサブマリーナは同様の使いで、

  • ステンレスは黒文字盤のみ
  • コンビ以上でブラウン(GMTマスター2)、青(サブマリーナ)が選択可能

という点が共通しています。

コンビ以上のサブマリーナに設定される青は、「青サブ」として以前より有名なモデルですが、青サブに相当するGMTマスター2ブラウン文字盤という存在です。

そして、そのブラウン文字盤のベゼルカラーとして特別に採用されているのがこの茶金ベゼル

茶金ベゼルのGMTマスター2は、とても魅力ある配色だと思いますが、6桁リファレンス時代以降は廃止されてしまっています。

そのため、このグレー文字盤、ダイヤ&ルビー、茶金ベゼルという組み合わせのGMTマスター2はとても珍しいという印象になります。

ロレックス GMTマスター2 16713RG(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2013年7月
の安値(ヤフオク)
2017年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
グレー文字盤
16713RG
中古 3年
10ヶ月
¥650,000 ¥928,000 278,000 142.77%

珍しい存在ですが、特に人気というわけでもなく、過去相場も現在相場もサブマリーナのダイヤサファイア文字盤16613SGと同様の水準です。

また、認知度の高い16613SGに対して、この16713RGは目立っていないため、売れるまでにかかる時間はGMTマスター2のほうが長いと感じます。

16613SGはお気に入りに入れてチェックしていると比較的すぐに売れてしまい、「買おうと思ったらすぐに売れてしまった」ということになりかねないモデル。

それに対して16713RGはすぐに売れるということはなく、じっくり考えてからでも間に合う傾向なのです。

希少性では16713RGに軍配が上がり、なおかつ5桁ステンレス同士の比較ではGMTマスターシリーズのほうが高い傾向。

ですから、この16713RGの認知度がもう少し上がれば、それに伴う評価となりそうだと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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