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現在相場考察

フレデリックピゲで20万円台前半、スピードマスターブロードアローオリンピック321.10.42.50.04.001

2017年5月23日更新
オメガのスピードマスター321.10.42.50.04.001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2015年11月の安値(ヤフオク)と2017年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この1年6ヶ月での変動は¥8,000だった。

スピードマスター ブロードアロー オリンピック 321.10.42.50.04.001についての考察(2017年5月)

ブロードアローシリーズは、高級なスピードマスターとして2001年にデビュー。

搭載するムーブメントはロイヤルオークなど高級クロノグラフでおなじみのフレデリックピゲですが、それまで手巻きのほうが高級だったスピードマスターシリーズにおいて、手巻きより高級な自動巻モデルとなってしまいました。

オメガは、搭載するベースムーブメントによって価格序列が決定される傾向があるため、ムーブメントの事情を知らないと展開が分かりづらいという事情があります。

とはいえ、時計ファンからするとフレデリックピゲという名前にブランド価値を感じるのは確か。

そのため、安価で手に入るフレデリックピゲモデルとして長らくブロードアローは人気のあるモデルです。

そんなブロードアローですが、最近は値上がり傾向。

特に、シリーズにおいて最初に出た白文字盤+青針の3551.20は現在30万円以上となっています。

3551.20が現行だった頃の新品実勢価格は25万円前後ですから、まさに「新品で買っても値上がり」状態。

しかし、同じくフレデリックピゲ搭載のブロードアローでも、まだ20万円台前半で買えるモデルが存在します。

それがこのオリンピックコレクションです。

(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2015年11月
の安値(ヤフオク)
2017年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
ブロードアロー
オリンピック
321.10.42.50.04.001
中古 1年
6ヶ月
¥240,000 ¥248,000 8,000 103.33%

このオリンピックモデル、基本的な内容は現在30万円以上のブロードアローと同じだと感じますが、ムーブメントに関してはこちらのほうが豪華です。

両者ともフレデリックピゲベースなのですが、このオリンピックモデルはコーアクシャル脱進機仕様。

つまり、安く買えるほうがムーブメントの内容としては良いモノとなっているのです。

にも関わらず、このオリンピックモデルが安く買えるというのはこの文字盤デザインが不人気だからでしょう。

なお、同じデザインの文字盤で、これより廉価なスピードマスターデイト(3231.04)もあるのですが、そちらは通常文字盤よりオリンピック仕様の方が高い相場です。その理由は、おそらくデイト(3231.04)のほうがかっこよく見えるからでしょう。

針はオリンピック仕様、オメガのロゴも通常のものとは違いクラシカルなものとかなり凝っているのに安く買うことができるというのは魅力的。

ちなみにフレデリックピゲベースのムーブメントは人気のある3551.20でもこのコーアクシャル仕様でも、FP1285というムーブメントがベースとなっており、ロイヤルオークなどに搭載されるFP1185とは少し違うモノとなっています。

とはいえ、20万円台前半でフレデリックピゲ+コーアクシャル脱進機仕様のクロノグラフが買えるというのはかなり安いと思います。

文字盤のデザインは好みが分かれるところでしょうが、価格を考えると魅力的だと思います。

特に現在20万円台前半でポーンと買う選択肢として、チュードルクロノタイムなどとともに検討する価値がありそうです。

クロノタイムはバルジュー7750ベースですが、このブロードアローはブレデリックピゲベース

搭載するベースムーブメントの視点だと、このブロードアローに軍配が上がります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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