エルプリデイトナといえば16520という印象が強く、最近短期間で高くなったことで、改めて「腕時計の王様」の実力を見せつけられたという感じがします。
一方、コンビの16523は相変わらず100万円以下で買うことができ、デイトナ全モデルの中で最もお買い得。そして、16528も金無垢モデルとして、同じくお買い得という印象があります。
そんなエルプリ搭載のデイトナの中で、今最も注目されていないモノは何かといえば、この16518となるでしょう。
このモデル、デビューしたのは1991年のことで、デイトナ初の革ベルトモデルとして登場しました。
16520の黒文字盤が88万円前後だった2010年頃、同じく88万円程度で売られており、金無垢モデルとしてはかなりお買い得という印象だったモデルです。
2010年当時は16520よりこの16518のほうが売出し数が少なく、さらに豪華な金無垢という印象から、16520よりすぐに売れてしまうという傾向でした。
そして、2016年7月時点において、2010年の相場と比較してより値上がりしていたのはこの16518だったのです。
その様子はちょうど1年前の記事に記載したとおりですが、2016年7月から1年たった今、16520はかなりの値上がり状態。
2016年7月において、16520の黒文字盤は130万円程度だったのに対し、この16518は143万円と13万円高かったのです。
しかし2017年7月では、16520の黒文字盤は185万円という相場まで値上がりしたのに対し、16518は148万円という水準。
つまり、16520は1年で55万円値上がりしたのに対し、16518は5万円しか高くなっていないのです。
そのため、1年前に13万円ほど金無垢16518のほうが高かった相場は、今となっては16520が50万円高いという状況に変化。
デイトナはもともとステンレスよりコンビのほうが安いという特殊な事情が存在しますが、今では金無垢よりもステンレスのほうが高くなっているのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年7月 の安値(楽天) |
2017年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ 白文字盤 16518 |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥1,430,000 | ¥1,480,000 | 50,000 | 103.50% |
2010年頃のように16520との価格差がごくわずかという状況だと、お買い得と感じる金無垢モデルですが、現在のように50万円も価格が離れてしまうと、「よく分からないモデル」という印象になってしまいます。
16520との価格差を考慮すると2010年より今のほうが明らかにお買い得であるのですが、50万円も16520が高くなると、お買い得さを感じづらくなるのは不思議です。
もっとも、2010年頃において16518は90万円前後という相場だったため、今の148万円という価格と比べると安く感じるのは自然だとも思います。
しかし、今の16518の相場を見ると、148万円という相場は実は安いと見ることもできるのです。
近頃、コンビの16523の最低価格が100万円を超える兆しが見られるため、そろそろステンレス以外のエルプリデイトナも16520に対応した相場になるのかもしれません。
もしもそうなるのであれば、今もっとも注目されていないこの16518は、まさに穴場的存在であるとも思うのです。
16518の相場が将来的にどうなるかは分かりませんが、この時計が欲しいと思っている方ならば、チャレンジしがいがあると思います。