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現在相場考察

80年代ヴィンテージも値上がり中、ロレックスGMTマスター16750

2017年7月30日更新
ロレックスのGMTマスター16750について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年11月の安値(楽天)と2017年7月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年8ヶ月での変動は¥216,000だった。

GMTマスター 青赤ベゼル フチあり 16750についての考察(2017年7月)

GMTマスター2のステンレスモデルがモデルチェンジされたのはちょうど10年前のことになりますが、その頃よりGMTマスターはかなり人気のあるモデルへと変化しました。

かつては、スポーツロレックスの中で最も安い存在だったのが、その頃一気にデイトナの次に人気というほどの状態へと変化。

そしてその後は、かつての新品価格の倍ほどで中古が売られているという状況が続いています。

しかし、そんなGMTマスターシリーズにおいて、ここ3年程度相場は大きく変わるという印象ではありませんでした。

特に「GMTマスター1」のほうは、1999年でシリーズ自体が生産終了されているという点や、青赤ベゼルが特徴的なGMTマスターの元祖であるという点から、同時期のGMTマスター2より値上がりしてもおかしくない要素があったのにもかかわらず、ずっとGMTマスター216710と同じ相場だったのです。

その傾向は、GMTマスターの最終モデル16700のA番でも同じであり、通常最終モデルが高くなるという傾向がまったく反映されてませんでした。

その様子は以前にも記事にしたとおりですが、最近その「GMTマスター1」のほうに変化が起こっています。

それはGMTマスター1」の相場がいずれも高くなっているという点。

17600が高くなったのはもちろん、特に16750が高くなっているのです。

16750は所謂80年代ヴィンテージに当たるモデルで、そのキャラクターの半端さゆえに昔からそこまで高くならない傾向です。

扱いは「アンティーク」モデルに相当するものの、5桁リファレンスとの差が少ない見た目ゆえに、5桁リファレンスと同じ相場となることが多く、特にインデックスが“フチあり”となっている後期モデルはその傾向が当てはまります。

同じ型番でも“フチなし”である前期はその見た目が4桁リファレンスのような「アンティーク感」がある一方、フチありの後期モデルだと「5桁リファレンスとの差がない」という印象になるのです。

ですから、最近まで80年代ヴィンテージの16750(フチあり)が90年代モデルである16700と同水準という相場だったのです。

しかし、1675016700より強いレア感があるため、同水準というのはお買い得でした。

それが最近「よりレア」ということが評価されたためか、16750のフチありモデルが16700より頭一つ高い相場となり、2016年11月と比べて21万円以上値上がりしています。

ロレックス GMTマスター 16750¥1,595,000〜¥3,218,000(2024年11月21日現在)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年11月
の安値(楽天)
2017年7月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター
青赤ベゼル
フチあり
16750
中古 0年
8ヶ月
¥648,000 ¥864,000 216,000 133.33%

5桁リファレンスと80年代ヴィンテージが同価格というのは、サブマリーナなどにも見られた現象ですが、最近の相場においてGMTマスターだけではなくサブマリーナでも価格差が生じています。

80年代ヴィンテージのほうが生産年数が短く数も少ないためレアなのに、ロレックスブーム時に現行モデルだったことから数も多めの5桁リファレンスと同じ相場というのは、安いという印象だったため、現在のように5桁モデルより少し高い相場というのが適正価格だと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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