パテックフィリップの日本代理店が一新時計だった頃、青いアクアノートや裏スケの3796など、様々な限定モデルが登場していました。
それら限定モデルに共通する要素は、通常のモデルではあり得ないレア感ですが、この3718Aも末尾のアルファベット「A」の通りステンレスのカラトラバです。
ステンレス製のパテックフィリップは、現在ノーチラスやアクアノートに人気があるため珍しい存在ではないように見えてしまいますが、基本的にはステンレスパテックはレアなのです。特に、カラトラバにおいてステンレス製はあまりなく、他のシリーズと比べて明らかに希少な存在です。
この3718Aは、1989年にパテックフィリップ社の150周年を記念して出たモデル。
文字盤色は、白とスレートグレーが用意されましたが、特にスレートグレー文字盤はカラトラバにおいてあまり採用されたことがなくよりレアな存在だと感じます。
これだけレアな要素が詰まったカラトラバですが、市場ではあまり評価されておらず、その相場は今でも100万円以下という水準なのです。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年8月 の安値(楽天) |
2017年9月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
カラトラバ グレー文字盤 3718A |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥988,000 | ¥969,840 | -18,160 | 98.16% |
この記事の個体はケースに欠けがあるという前提で売られているため、通常より安い傾向です。
とはいえ、3718Aはあまり売り出されないため、他の個体と相場を比べるのは困難。
筆者が確認した限りですが、前に出たのは2016年8月であるため、3718Aの登場は1年に1度程度という頻度でした。
よって、厳密には値下がり状態ではないと思われます。
ただ、ケースの状態が良い個体があったとしてもこの価格とそれほど大きく変わるとは思えず、いずれにしてもまだまだ評価されていない傾向であることに変わりはありません。
パテックフィリップの最安値は現状ゴールデンエリプスですが、次に安いのがカラトラバ。ゴールデンエリプスが60万円程度だとするならば、カラトラバは80万円から100万円といったところ。ちなみに、現行世代のゴールデンエリプスとカラトラバはもっと高く、それぞれ130万円以上という水準です。
パテックフィリップの主な価格帯を考えると、100万円以下というモデルはかなり安めという位置づけです。例えると、ロレックスなら20万円以下、オメガなら5万円前後のモデルというモノに近いかもしれません。
というレアなパテックフィリップが、最安値レベルで買えるというのは、検討する価値があると感じます。